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寛平ちゃんおかえり!ついに地球一周

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 アースマラソンをゴールし、明石家さんま(右端)らと「ア〜メ〜マ!」と絶叫する間寛平(中央)=大阪市・NGKホール

(1/22)

 マラソンとヨットで地球一周する「アースマラソン」に挑戦しているタレント・間寛平(61)が21日、スタート地点の大阪・なんばグランド花月に到着し、ゴールのテープを切った。日本を含む18カ国の総移動距離は4万1千キロ超。マラソンとヨットで地球を一周するという世界で初めての偉業を達成した。2008年12月17日の出発以来766日目、自らの脚と風力だけで戻ってきた寛平は出迎えた明石家さんま(55)に「あんた、涙で分からへん」と瞳を覆いながらも「パンプキーン!」のギャグで涙を吹き飛ばした。

  ◇  ◇

 明石家さんま、笑福亭仁鶴、西川きよし、桂三枝、坂田利夫、池乃めだか、村上ショージ…。

 40年以上慣れ親しんだなんばグランド花月の舞台には、寛平が大好きな顔ばかりが並んでいた。

 ゴールまであと200メートルのアナウンスと同時に芸人仲間から“寛平コール”が発生。劇場のドアが開き、寛平の姿が見えると、コールは大歓声に変わった。

 ゴールテープを切った瞬間、顔は一気にしわくちゃになり「本当にありがとう」と一言。妻・光代さん(53)を抱きしめると、サングラスの奥から涙がこぼれた。

 しかし“感動モード”はここまで。芸人仲間の面々を前に、2年間、鳴りを潜めざるを得なかった芸人魂に火がついた。

 さんま「今一番やりたいことは何ですか?」

 寛平「パパパパンプキン!!」

 さんま「兄さん、ちっとも成長してないやん。2年間何してたの?」

 寛平「…ずっと走ってました」

 さんま「いやいや、そらそうやけど」

 寛平「芸風が荒くなってスミマセン…」

 いささかも衰えのない掛け合いを見せ、場内の空気を爆笑モードに変えてみせた。

 NGKの前に立ち寄った大阪城野外音楽堂には内外に約6千人が殺到。会場に入りきれないファンが500メートル以上列をつくり、自然発生的に花道が出来上がった。

 これまでの道のりは険しかった。アースマラソン中は1日50〜60キロを走り続け、5日でシューズに穴が開くことも。

 「走ってみたら地球は大きかった。また戻ってこられたから、地球はホンマに丸いんやなと」と簡単な言葉にも、説得力を吹き込んだ。

 2009年1月に千葉を出航し、暗闇と高波に恐怖を感じ、太平洋の真ん中で涙を流した。

 70日間の航海の末、米ロサンゼルスに到着した時には光代さんらに迎えられ、号泣した。

 アースマラソンの応援ソング「RUN寛平RUN」を歌った盟友・忌野清志郎さんの訃報を耳にし、また号泣した。

 昨年1月、トルコで前立腺がんが発覚。「ヨメには話せなかったけど、どんな病状でも走っていくつもりだった」と静かに異国で死を覚悟した。

 米国で放射線治療を受け、約2カ月後にマラソンを再開。「治しながら走れるんやと分かった時が一番うれしかった」とうれし涙を流した。

 汗よりも涙に彩られた4万1千キロ。最後はとびっきりの涙で締めくくった。

(デイリースポーツ提供)

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