承認40年、気管支ぜんそく消炎剤「ダーゼン」は効かない?
前回19日、私のぜんそくについてチラッと「薬では治らなかった」と書きましたが、翌20日の読売新聞朝刊に「なぜ治らなかったのか」の答えのひとつかも?と考えられる記事を見つけました。内容は・・・
気管支ぜんそくのたんを切る武田薬品工業の消炎剤「ダーゼン(一般名:セラペプターゼ)」の効果を再確認する試験で、期待される効果が認められなかったことが、厚生労働省の医薬品再試験評価部会で報告された。同社が2000~09年、慢性気管支炎の患者311人のうち156人にダーゼン、155人に偽薬を2週間投与して効果を比較する試験を実施したところ、いずれも6割以上の患者で症状が改善し、差がなかった!!つまりダーゼンをとっても、とらなくても結果はいっしょ、ということですね。これでは一生懸命薬を飲んでも治らないわけです。
【偽薬というのは、薬としての有効成分は入っていないけど、外見は本物のようにみえる薬剤です。肉体的な影響のないブドウ糖などがよく使用されますが、とって効果を感じた方は偽薬(プラシーボ)効果があったということになります。いつもとっている薬または薬を服用すること自体に対する安心感、医師からタンをよく切る薬であると説明されたことへの信頼感などが心理的効果としてあらわれたと考えられています。偽薬は新薬の効果を検討する際や服薬による精神的な安定を目的にする場合に用いられます】
ダーゼンは1968年に承認された、医師の処方が必要な飲み薬で、慢性副鼻腔炎などの炎症を抑える薬としても使われています。2009年度決算ベースで年間67億円の売上があるそうですが、いったいどれほどの税金が効果のない薬に支払われているのか、考えると頭が痛くなります。それも処方された方は、効果がないだけでなく、副作用だけは引き受けなくてはならないのです。もし効果がないと確定すれば、承認は取り消されますが、これまで40年間もホッタラカシにしていた厚生労働省もいかがなものかと思っちゃいます。たとえ承認が取り消されても患者さんに薬代が戻るわけもないし。製薬会社と病院だけが利益を得て、誰も責任をとらないということに憤りを感じるのは私だけでしょうか・・・
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