集めた６７億円 全く運用せず

1月16日 5時1分

福岡市の投資コンサルタント会社による詐欺事件で、逮捕された社長らが、全国の顧客から集めたおよそ６７億円を、全く運用していなかったことが警察の調べで分かりました。警察は、当初から資金をだまし取る目的だったとみて調べを進めています。

福岡市早良区の投資コンサルタント会社「夢大陸」の社長、原千春容疑者（５５）ら４人は、福岡県大野城市の女性ら３人にユーロ建ての債券を巡る架空の投資話をもちかけ、あわせて６８００万円余りをだまし取ったとして、詐欺の疑いで逮捕されました。警察によりますと、４人のうち原社長ら３人は、容疑を大筋で認めているということです。これまでの調べで、夢大陸は、去年４月までの５年ほどの間に、全国の４００人余りから投資名目でおよそ６７億円を集めていたことが分かっています。警察は、これまでの捜索で押収した関係資料の分析を進めていましたが、会社が集めた資金で外国債などを購入した実績や痕跡がなく、およそ６７億円を全く運用していなかったことが、警察への取材で分かりました。警察は、原社長らが投資のあっせんを始めた当初から、顧客の資金をだまし取る目的だったとみて、巨額の資金の流れなどについて調べを進めています。