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最終更新:2011年1月20日(木) 19時2分

警察・銀行かたる詐欺急増 被害20億円

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 警察官や銀行員をかたって高齢者の自宅を訪れ、キャッシュカードや現金をだましとる手口の詐欺が急増していることがわかりました。去年の被害総額はおよそ20億円にのぼるということです。

 「(詐欺にあうような)トンマなことはやらないだろうと思っていた。そうした途端にやられました」(被害者の女性)

 茨城県内で一人暮らしをする82歳の女性が詐欺の被害にあったのは去年9月。まず、警察官をかたる男から自宅に電話がかかってきました。

 「“警察の者ですが、今、暗証番号のベテランの(銀行)事務員が入ったので、その人にいろいろと相談してください”と言われた」(被害者の女性)

 一時間もたたないうちに、銀行員を名乗る男が自宅を訪ねてきたといいます。

 「そこへかけたんです。“今、電話があったと思いますが、僕が相談に来ましたので、キャッシュカードを見せてください”と言われた」(被害者の女性)

 男は、自らをベテラン銀行員で暗証番号の専門家だと名乗っていました。

 「“暗証番号は何番ですか?”と言うので暗証番号を言った。今、詐欺にあったりしているから、いい番号を見つけて連絡しますと」(被害者の女性)

 男はそのままキャッシュカード2枚を持ち去り、引き出し限度額の50万円を引き出すなど、2つの口座から合わせて51万円が引き出されていました。

 「自分が被害にあうなんて本当にこれっぽっちも思っていなかったので、主人が警察官だったので、あの世に行って笑っているだろうと思って」(被害者の女性)

 警察庁によりますと、このように警察官や銀行員をかたった男らが自宅を訪れ、キャッシュカードや現金をだましとる被害がいま急増していて、去年1年間の被害総額はおよそ20億円にのぼることがわかりました。

 「(オレオレ詐欺は)再び極めて憂慮すべき危険水域にさしかかっている」(警察庁・安藤隆春長官)

 こうした手口を含めた、いわゆる振り込め詐欺全体の被害は、去年1年間でおよそ100億円にのぼっていて、警察庁は引き続き注意を呼びかけています。(20日16:34)

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