国際【朝鮮半島ウオッチ】微笑する北朝鮮、韓国を揺さぶり、日本に触手?狙いは米中首脳会談+(1/3ページ)(2011.1.16 12:00

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【朝鮮半島ウオッチ】
微笑する北朝鮮、韓国を揺さぶり、日本に触手?狙いは米中首脳会談

2011.1.16 12:00 (1/3ページ)
昨年12月、ソウルで北朝鮮の金正恩氏の写真を燃やす韓国退役軍人団体のメンバーら(ロイター)

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昨年12月、ソウルで北朝鮮の金正恩氏の写真を燃やす韓国退役軍人団体のメンバーら(ロイター)

 韓国海軍の哨戒艦を魚雷攻撃し延坪島を無差別砲撃するなど局地戦を挑んできた北朝鮮が、年初から韓国への微笑攻勢に転じた。日本に対しても、日朝関係改善に前向き発言をした前原誠司外相を「評価」した。コワモテから、まるでフツウの国家へ変身したかの外交姿勢。狙いが21日のオバマ・胡錦濤両首脳による米中首脳会談に向けた環境作りなのは確実だが、その微笑の向こう側は?

  (久保田るり子)

北の微笑に弱い韓国

 韓国が北朝鮮の微笑攻勢に揺れ始めた。12日、韓国は北朝鮮が提案していた板門店の赤十字チャンネル再開に応じた。

 韓国政府の北朝鮮の対話要請への公式見解は「国際社会への偽装平和攻勢であり、韓国社会を分裂させるための常套(じょうとう)戦術の一環」(10日、統一省)と慎重姿勢だ。しかし、対話を無条件に拒否し続けるのは難しいとみられている。「民間人犠牲者の出た延坪島砲撃について、北側が韓国のメンツを立てる名分をつくった場合、(対話を)拒む理由はなくなるだろう」(韓国筋)

 李明博政権は哨戒艦撃沈事件(昨年3月)、延坪島砲撃事件(昨年11月)に北朝鮮の謝罪を要求してきた。だが、政府内には「対話をひとまず受け入れて、会談のなかで北朝鮮の遺憾表明を求めるべきだ」との意見も出始めている。

 李政権は来年4月に総選挙、12月は大統領選挙である。政権の残り時間は限られており、これ以上の南北緊張に耐え切れない国内の政治事情もある。

 南北の関係改善のカードは実は攻撃的な北朝鮮側が握っているのだ。“北の微笑”は功を奏し始めた。

このニュースの写真

昨年12月、ソウルで北朝鮮の金正恩氏の写真を燃やす韓国退役軍人団体のメンバーら(ロイター)
昨年12月、ワシントンで記者会見を終えた(左から)前原誠司外相、クリントン米国務長官、韓国の金星煥外交通商相(ロイター)
昨年9月、北京でメディアの取材に応じるボズワース氏(AP)
金正日総書記の三男、正恩氏(AP)

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