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＜京都＞「人体の不思議展」で精神的苦痛と提訴

(1/20 19:34)

京都市で開催されている「人体の不思議展」について、会場近くに住む男性が、「遺体をたくさん展示され精神的苦痛を受けた」として損害賠償を求める訴えを起こしました。

京都市左京区の「みやこめっせ」で開かれている「人体の不思議展」。２００２年に始まり、全国３５会場を巡回しました。人間の体を特別に加工して作った「標本」およそ１７０点を展示していますが、会場近くに住む大学の名誉教授の男性が、「標本は遺体であり、違法に展示されている。自宅の近くで遺体を展示され、精神的苦痛を受けた」として、主催者に１万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。提訴後に男性は、「遺体に対する尊厳を傷つけている。興味本位に、死体をああいうふうに解剖して切り刻んでみんなに見せるのは耐えられない」と話しました。「遺体の保存」については法律で遺族や自治体の承諾が必要とされていますが、原告は、「京都市の許可を得ていない」と主張し、「違法状態を世間に訴えるために提訴した」としています。「人体の不思議展」の展示物が「標本」か「遺体」かについては１９日、厚生労働省が、「展示されているのは遺体」との見解を明らかにしています。展示会を見た人は、「いいのかなぁと思いながら見た」「遺体と思うと見づらいですね。死んでしまえばモノでしかなくなるけど、つらいものがある」などと話しました。これに対し、「人体の不思議展」を京都で開いた団体の事務局は、「開催に違法性はまったくなく、会場の使用許可も市側から得ている。会期まで展示を続ける」としています。

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