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【大相撲】

魁皇勝ち越し通算100場所

2011年1月21日 紙面から

魁皇が把瑠都(右)を寄りきりで破る=両国国技館で

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◇初場所<12日目>(20日・両国国技館)

 大関同士の一番で魁皇(38)=友綱部屋=が把瑠都を力強く寄り切り、通算100度目の勝ち越しを決めた。6連覇を狙う横綱白鵬は相手の大関日馬富士がバランスを崩して膝をつき、連敗を免れ1敗を守った。かど番の日馬富士は7勝5敗。大関琴欧洲は小結鶴竜に下手投げで敗れて3敗となり、優勝争いから大きく後退した。大関把瑠都は3連敗で8勝4敗。前日は白鵬を破った関脇稀勢の里も勝ち越した。2敗の平幕2人のうち栃乃洋が敗れ、10勝目を挙げた隠岐の海がただ1人1差で白鵬を追う展開。

 魁皇が右手で把瑠都の左腕を手繰った。「決して狙ったわけではない。自然にああなってしまった」と魁皇は言ったが、把瑠都がバランスを崩した瞬間、魁皇が右上手をとって十八番の形になった。この形になったら怪力の把瑠都も太刀打ちできない。これで8勝目。1988(昭和63)年夏場所で初めてしこ名が載り、4勝3敗で勝ち越してから、通算勝ち越しが区切りの100場所になった。既に元横綱千代の富士(現九重親方)の95場所を更新しており、断然トップなのだ。

 「記録のことは意識はしていない」と素っ気ない。それでも「100はキリがいいねえ」と本音をのぞかせた。

 前日、玉鷲の突っ張りで右肩を痛めた。「きのうは右手が全然使えなかった」という。病院に直行したが、自宅に戻っても肩が回せない状態で、はれた箇所に何本もハリをうった。「少し楽になった」と言うが、もちろん痛みはまだ残っている。

 そんな影響を感じさせない元気さを放駒理事長(元大関魁傑)は絶賛した。「立派と言うしかない。あの年齢でこんな相撲を取るのだから。若手は見習ってほしい」

 通算勝ち越しだけでなく、通算勝利も1034勝になり、大きくそびえ立つ千代の富士の1045勝まで11勝に迫った。通算出場回数も1416回となり、高見山が持つ1430回に並ぶまで残り14回になった。大関在位場所も、夏場所まで現役を続ければ、千代大海(現佐ノ山親方)に並ぶ。本人が「意識していない」といっても春場所からは“魁皇フィーバー”が訪れそうだ。 (近藤昭和)

 

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