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【芸能・社会】

金八先生 定年 3月の放送で 卒業生も集合か

2011年1月21日 紙面から

3月放送のドラマで「金八先生が定年退職」となる武田鉄矢=東京・赤坂のTBSで

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 金八先生、ついに定年−TBS系ドラマシリーズ「3年B組金八先生」で主演を務めてきた武田鉄矢(61)が、3月下旬の特別番組「3年B組金八先生ファイナル」(仮題)で「定年退職」することが20日、分かった。1979年10月のスタート以来、32年にわたって約240人の卒業生を送り出してきた。武田は「ラストスパートなので、手締めのような美しさになれば」と有終の美を期する。

 「金八」は、全国で校内暴力が吹き荒れた時代を背景に誕生。国語教師の坂本金八が生徒たちと体当たりで向き合う姿が、お茶の間の感動を呼んだ。放送開始時の金曜午後8時は「ワールドプロレスリング」や「太陽にほえろ!」といった強力な裏番組があったが、第1シリーズで平均視聴率24・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、最終回は39・9%をたたき出した。

 女子生徒の妊娠やいじめといった生々しいテーマに挑戦し続け、番組は長期シリーズ化。80年秋の第2シリーズでは、周囲に悪影響が出ないよう、問題のある生徒を排除しようとする「腐ったミカンの方程式」という思想がクローズアップされ、流行語にもなった。

 武田にとってまさに出世作で、「金八がなかったら今のこの顔つきはない」と言うほど。撮影現場のセットに「3年B組金八先生」の文字があり、それを指でなで、「おれのセットだ」と主役を射止めたことに胸が高鳴ったのも懐かしい思い出という。

 シリーズが続いた理由として、武田は「人生の交差点であり、人生で最も共感を呼ぶ15歳という時期に舞台を設定したことが支持された」とみる。生徒役の少年少女には、奇をてらわず、ありのままの中学生を演ずるよう指導してきたという。

 過去の生徒役は多士済々で、第1シリーズだけをみても、杉田かおる(46)、鶴見辰吾(46)、近藤真彦(46)らが出演。芸能界から参院議員に転進した三原じゅん子(46)も同窓生だ。後年のシリーズも上戸彩(25)らを輩出している。

 ファイナル放送は文字通り一回きり。放送日は未定だが、これまでの卒業生が勢ぞろいして出演する方向で調整が続いている。

 「熟れた木の実が地面に落ちた幸せを感じる。ずっとゴールを夢見てきたが、ここまでたどり着けたのは奇跡的」と武田。「きれいな日本語で、はっきりと『さようなら』と言える番組になって良かった」と、ほっとした表情で笑ってみせた。

 

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