<化石>産卵直前の翼竜発見 中国・ジュラ紀地層から
毎日新聞 1月21日(金)4時1分配信
中国北東部のジュラ紀の地層(約1億6000万年前)から、産卵直前の卵を体内に持つ状態の翼竜の化石が見つかった。中国などの研究チームが、21日の米科学誌サイエンスに発表した。翼竜は「空の恐竜」と表現されることがあるが、卵の特徴は、翼竜の先祖に当たる爬虫(はちゅう)類に近かったという。【永山悦子】
地元住民が化石を発見、浙江省自然史博物館が購入して分析した。翼を広げた時の長さは78センチ、体重は110〜220グラム程度と推定された。さらに、骨盤のすぐ後ろに長さ約3センチの卵が1個確認された。産卵直前のメスの死骸が湖底に沈み、化石になったらしい。
卵の大きさは、恐竜の子孫の鳥と比べた場合、同程度の体重では半分〜3分の1程度と小さく、この比率はトカゲやヘビと共通していた。殻は柔らかく、産卵後は爬虫類のように卵を地中に埋め、土から水分などを吸収して成長していた可能性が高い。母体への負担や飛行への影響を減らすために卵が小さくなったとみられる。
すでに見つかっている同種の翼竜の化石と比較した結果、今回のメスの化石にはない大きな隆起を頭部に持ち、骨盤が小さいものがあり、オスの翼竜の特徴と確認できた。
翼竜と恐竜はともに爬虫類から進化し、別の分類に属する。真鍋真・国立科学博物館研究主幹は「翼竜が、恐竜と爬虫類の間では爬虫類に近いと考えられる成果で、進化の位置づけがより明確になった」と話す。
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地元住民が化石を発見、浙江省自然史博物館が購入して分析した。翼を広げた時の長さは78センチ、体重は110〜220グラム程度と推定された。さらに、骨盤のすぐ後ろに長さ約3センチの卵が1個確認された。産卵直前のメスの死骸が湖底に沈み、化石になったらしい。
卵の大きさは、恐竜の子孫の鳥と比べた場合、同程度の体重では半分〜3分の1程度と小さく、この比率はトカゲやヘビと共通していた。殻は柔らかく、産卵後は爬虫類のように卵を地中に埋め、土から水分などを吸収して成長していた可能性が高い。母体への負担や飛行への影響を減らすために卵が小さくなったとみられる。
すでに見つかっている同種の翼竜の化石と比較した結果、今回のメスの化石にはない大きな隆起を頭部に持ち、骨盤が小さいものがあり、オスの翼竜の特徴と確認できた。
翼竜と恐竜はともに爬虫類から進化し、別の分類に属する。真鍋真・国立科学博物館研究主幹は「翼竜が、恐竜と爬虫類の間では爬虫類に近いと考えられる成果で、進化の位置づけがより明確になった」と話す。
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最終更新:1月21日(金)4時1分
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