将棋 プロ棋士「最善の一手」 脳の2カ所が活性化…理研
毎日新聞 1月21日(金)4時0分配信
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プロ棋士が直感で一手を選ぶ時の脳の働き |
理研は日本将棋連盟の協力を得て、羽生善治名人らプロ棋士延べ約60人に詰め将棋を解いてもらったり、将棋の盤面を見た時の脳の活動を、機能的磁気共鳴画像化装置(fMRI)で調べた。それを、平均年齢が同じアマチュアのグループと比べた。その結果、プロは盤面の状況を素早く把握する際、後頭部に近い大脳皮質にある「楔前部(けつぜんぶ)」が活発に活動。その後、短時間(約1秒)で次の一手を探す間には、大脳基底核の「尾状核(びじょうかく)」が活発に働いていた。どちらもアマチュアではそれほど活動しなかった。
チェスの場合、アマチュアが多数の手をしらみつぶしに読んで決めるのに対して、トッププロは最初に最善の手が直感的に浮かぶことが知られている。今回、将棋でも同様のことが裏付けられた。
尾状核は、ピアニストがピアノを弾く時の指運びなど習慣的な運動をつかさどる部位で、判断など思考に関係するとは考えられていなかった。棋士が直感を身に着ける過程で、二つの部位の間の神経回路が発達すると考えられる。
同センターの田中啓治チームリーダーは「プロ特有の強さの一端を解明できた。この種の直感は訓練によって高められるので、さまざまな分野のプロ養成法開発などにつながるかもしれない」と話している。
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最終更新:1月21日(金)4時0分
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