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夢大陸:巨額詐欺 「年利60%」投資あおる 運用せず自転車操業

 福岡市早良区の投資コンサルタント会社「夢大陸」の巨額詐欺事件で、同社が高利回りをうたった金融商品の販売を装って投資家から資金を集めていたことが関係者への取材で分かった。福岡県警は同社が資金を運用した実績はないとみているが、一方で、集めた67億円のうち54億円を投資家への元本償還や利ざやとして支払っていることから、同社が高利回り商品をPRして投資家から資金を集めては別の投資家への支払いに充てる自転車操業を続けていたとみて、事件の全容解明を目指す。

 関係者や同社の内部資料によると、同社は米や仏など外国債などの販売をPR。一部金融商品は年利換算で60%もの高利回りをアピールし、一口100万円で10カ月満期としていた。100万円を投資すれば毎月5万円が振り込まれ、満期になれば元本と利ざやで150万円になるなどと説明した。

 ユーロ建て仏国債は「年利4%で口数に限りがある」などと勧誘。20年国債は「年利5%で100%払い戻しが効く」などとうそを言い、投資を呼びかけた。

 県警によると、同社が外国債や国債を購入した形跡はなかったが、投資家の一部には元本や利ざやが支払われていたため、詐取した資金を充てていたとみられる。【川名壮志、近松仁太郎】

毎日新聞 2011年1月18日 西部朝刊

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