「地域の大学を中心に8年かけて育てる」−日医・医師養成改革案
医療介護CBニュース 1月19日(水)21時29分配信
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医師養成制度の改革案について説明する日本医師会の中川俊男副会長(1月19日、日本医師会館) |
改革案は医学部教育と初期臨床研修制度の2本柱で、初期臨床研修については、出身大学のある都道府県で行うことを提案。医学部教育からの8年間、一貫して地域医療を学習し、実践的な技術を身に付けることを目的にしている。医学生は卒業後に、各大学に設置される「臨床研修センター」(仮称)に登録。同センターが、初期臨床研修先のマッチングを図る。また、同センターが一定の裁量を持てる仕組みとした。
中川俊男副会長は会見で、「医師が地域への愛着を深め、ひいては医師の地域的偏在の解消につながることを期待したい」と述べた。
初期臨床研修プログラムについては、1年目に内科、救急医療、地域医療、精神科を必修とし、一定のプライマリーケア能力の獲得を目指す。2年目には将来専門にすると考えている診療科を中心に研修し、この診療科である程度自立してプライマリーケアを行えるようにすることを目標にした。
一方、医学部教育については、5、6年生で医行為を行うために、国家ライセンスの取得を義務付け、参加型の臨床実習の実現を目指す。このほか、1-4年生では、医療経済や社会保障、ワークライフバランスなどについても学習すべきだとしている。
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最終更新:1月19日(水)21時29分