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巫女名乗り架空投資募る 夢大陸社長らを詐欺容疑で逮捕

2011年1月16日1時46分

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 福岡市早良区の投資コンサルタント会社「夢大陸(ゆめたいりく)」が、架空の投資話で顧客から金をだまし取っていたとして、福岡県警は15日、同市中央区大濠2丁目、同社社長原千春容疑者(55)と元副社長ら計4人を詐欺容疑で逮捕し、発表した。

 ほかに逮捕されたのは、同区大濠2丁目、元副社長岩田賢二(57)、いずれも元社員で、同市西区内浜2丁目、諸麦健次(53)、佐賀市水ケ江5丁目、龍都(55)の3容疑者。諸麦容疑者だけが「だましたつもりはない」と容疑を否認。原容疑者は「お金をだまし取ったのは間違いない」と話しているという。

 県警生活経済課によると、4人は共謀し、2008年1月〜09年12月、福岡市や同県の八女市、大野城市の40〜68歳の男女3人に外国債の販売のあっせんを持ちかけるなどして、計約6800万円を同社の口座に入金させ、だまし取った疑いが持たれている。

 原容疑者は自らを「六本木ヒルズと福岡を行き来する巫女(みこ)」などと名乗り、顧客に外国債などの販売仲介を持ちかけ、これまでに福岡や東京を中心に1都1道2府26県の約400人から67億円を集めていたという。県警は、同社が集めた資金を、事業資金や別の顧客への返済などに充てていたとみて、運用実態の解明を進める。

 原容疑者は、同社が運営する福岡市内のコミュニティーFM「スタイルFM」=昨年10月に放送終了=の番組で「六本木の巫女」と称してパーソナリティーを務めたり、福岡や東京などで「お金の木」と題した金融セミナーを開いたりしていた。

 県警は昨年4月、同社や関連会社を金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで家宅捜索。社長や社員らから任意で事情を聴いた。同社が実際には金融商品を購入していなかったと判断し、同5〜8月には詐欺容疑でも家宅捜索していた。

 原容疑者は昨年5月末以降、病気を理由にラジオ番組を休止。放送局は10月に閉鎖され、夢大陸も本社が入居していたビルを退去した。原容疑者は一切の説明をしないまま、入退院を繰り返すなど、顧客の前から姿を消した。

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