F1:いまだ未完成の霊岩サーキット
- 写真提供=GPKOREA
フォーミュラワン(F1)韓国グランプリ(GP)が開催された霊岩のコリア・インターナショナル・サーキットは静まり返っていた。雪に覆われたサーキットには人も車もまばらだった。昨年10月に大会が開催されたが、いまだ未完成のままだ。
大会開幕までに観客席のいすの設置が間に合わなかったことから非難を受けた仮設スタンドは、相変わらず工事が行われていた。スタンドの横にはプラスティックのいすが積まれ、何人かが設置作業をしていた。
スタート付近のトラックを横切る韓屋(韓国伝統の家屋)の形をした「雲の橋」の中では、ドリルとトンカチの音が響いていた。F1組織委員長のユン・グンサン主務官は、「観客席の一部はまだ工事中で、造景工事は2月末に終了する見込みだ」と説明した。
霊岩サーキットでは3月から各種レースが開催される予定だ。10月14-16日に開催されるF1グランプリのほか、CJスーパーレースなど国内大会が開催される。F1運営法人コリア・オートバレー・オペレーション(KAVO)の関係者は、「F3などの国際大会も2-3大会開催される予定」と話した。
F1コリアGPの開催当時、サーキットから木浦まで行くのに2-3時間かかったが、この日は15分しかかからなかった。組織委員会は、「6月に西海岸高速道路に連結する道路が開通すればもっとアクセスがよくなるだろう」と説明した。
F1大会の観客たちでにぎわった木浦市上洞地域の商人らは、「外国人客が多く訪れ、4-5日ほどかなりの売り上げがあった。今年も期待している」と話した。
アヒル料理店を営むチョン・ジョンファさん(50)は、「ビールバーや、焼き肉店、モーテルが多くの観光客で潤い、海辺の喫茶店も売り上げが伸びた。だが、刺し身店はほとんど恩恵を得られなかった」と説明した。
木浦地域のラブホテルは大会期間中、海外メディアの話題となった。Bモーテルのオーナーは、「外国人客が主に宿泊したが、大抵は満足していた。ぼったくり料金や部屋を回す形態はなくすべき」と話した。
Jモーテルは「3日ほど景気がよかった。今年も同じだと思う」と話した。大会期間中、1泊12万1000ウォン(約9000円)だったモーテルは、4万ウォン(約3000円)に値下げしていた。大会組織委員会は、「宿泊施設に関しては今年の春、光州に五つ星のホテルがオープンするが、それ以外は昨年と変わらないだろう」と説明した。
霊岩=陳仲彦(チン・ジュンオン)記者