韓国の5人組女性グループ「KARA」が活動休止危機に陥った。メンバーのスンヨン(22)ら4人は19日、代理人を通じ所属事務所「DSPメディア」に専属契約の解除を申し出たことを明らかにした。だがリーダーのギュリ(22)は加わっておらず、ハラ(20)は申し出を撤回。メンバーは「3対2」に分裂された形だ。5人はテレビ東京系ドラマ「URAKARA」に出演中だが、2人で活動中の「東方神起」と同じ道をたどる可能性も出てきた。
東方神起に続き、韓国グループにまた「お家騒動」が持ち上がった。同国の複数メディアによると19日朝、「KARA」のスンヨン、ニコル(19)、ハラ、ジヨン(17)の4人は、弁護人を通じて文書を発表。事務所に対して「マネジメント業務を中断するよう申し出た」と明らかにした。
「円満な合意を図るため最善を尽くした」とした上で、理由について「メンバーが望まない芸能活動を強要され人格を汚された」「詳しい内容を説明されずに無断契約を結ばれ、精神的苦痛を被った」と主張している。
一部報道によると、この日夕方、ハラが通告の内容を把握していなかったことを理由に発言を撤回。一方、リーダーのギュリは、今回の専属契約解除の申し出に加わっていない。ギュリは何も知らされず、ニュースで騒動を知ったという。契約解除を申し出たスンヨン、ニコル、ジヨンの3人と、ハラ、ギュリの2人が事実上分裂した形となった。
所属事務所の「DSPメディア」は韓国の中堅事務所。昨年、社長が脳出血で倒れて以後、マネジメント業務を行う社長夫人とKARAとの関係がうまくいっていなかったという。事務所は「収益配分はKARAに有利だった」などと反論している。
また、日本でのブレークを機に、KARAの親たちがギャラの配分に敏感に反応したとの報道も。「KARA」は、昨年8月に日本デビューし「ヒップダンス」で人気に。シングル2枚、アルバム1枚で37万枚(オリコン調べ)を売り上げ、携帯電話auのCMにも出演中。14日にスタートしたテレビ東京系「URAKARA」(金曜・深夜0時12分)では初のドラマに挑戦。12回の放送予定で第3話(28日放送)まで収録済み。「予定通りやります」(同局)と打ち切りはしないという。
3月20日には、大阪のユニバーサルスタジオ・ジャパンでのライブも決まっている。日本の所属レコード会社ユニバーサルミュージックは、3月発売予定の新譜についても「どうなるかわからない」としている。
◆東方神起の騒動 09年8月、5人のメンバーのうちジェジュン、ユチョン、ジュンスの3人が、所属事務所「SMエンターテインメント」との専属契約効力停止の仮処分申請を裁判所に提出。分裂状態となり、10年4月、5人での活動休止を発表した。ジェジュンら3人で活動していたが、マネジメント会社に“黒い疑惑”が発覚し、同年9月に活動休止。一方、ユンホとチャンミンの2人は、同年12月に東方神起としての活動を2人で再開させることを発表した。
◆KARA グループ名は「甘いメロディー」の意味。2007年に韓国でデビューし「Pretty Girl」などで人気に。10年8月「ミスター」で日本デビュー。渋谷でのサプライズライブはファンが殺到し3分で中断。9月発売のベストアルバム「KARA BEST 2007―2010」がオリコン週間2位。劇団ひとりが大ファンとして知られる。
[2011/1/20-06:02 スポーツ報知]