高崎署は17日、配達した商品の代金として預かった現金約3470万円を着服したとして、埼玉県草加市稲荷5、佐川急便群馬店元店長、宮田新一容疑者(42)を業務上横領容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、10年6月18日、兵庫県姫路市の家電販売会社が注文した製品約500個の代金として預かった約3470万円を着服したとしている。
同署と佐川急便によると、家電販売会社は商品の受け取り時に商品の代金を運送会社に支払う代金引き換えサービスを利用。通常は配達したドライバーが代金を受け取るが、多額だったため宮田容疑者が会社側に直接受け取りに出向いたという。
着服容疑は数日後に発覚し、佐川急便は同26日に宮田容疑者を懲戒解雇、昨年11月に告訴していた。着服したとされる現金のうち1300万円は解雇前に返却されたが、残りは「借金の返済や、一獲千金を狙った競馬に使った」と供述しているという。
佐川急便広報部は「今回の事件を重く受け止め、管理職の指導を再度徹底し、警察の捜査にも全面的に協力したい」とコメントした。【喜屋武真之介】
毎日新聞 2011年1月18日 地方版