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1月27日号


福原愛「全日本」初制覇に立ちはだかる「若い壁」

 01年に13歳でベスト8、03年に世界選手権ベスト8を果たした頃は、誰もが“最年少女王誕生”を信じて疑わなかったが、その後は09年ベスト4が最高という体たらくで、はや22歳……。誰あろう福原愛のことである。
 東京体育館で開催中の全日本卓球選手権。実は彼女、全日本女子シングルスで優勝したことがない。
「福原は、世界ランクこそここ数年日本人トップですが、これは国際大会で“大物食い”が多いから。国内大会では、対戦相手に弱点のフォアハンドを攻め立てられ、なかなか勝てない」
 とは卓球に詳しいジャーナリストの青柳雄介氏。
 最近の福原は、11月のアジア大会で銅、12月のプロツアー・グランドファイナルで3位入賞と上り調子。世界ランクも8位まで上昇しているのだが、
「今大会の組合せが厳しい。まず、過去に敗戦を喫した樋浦令子(26)と準々決勝での対戦が濃厚。それに勝つと、準決勝では、石川佳純(17)との対戦が待っています」
 09年世界選手権ベスト8で一躍脚光を浴びた石川は、昨年8月に女子史上初のインターハイ3連覇を達成するなど、目下破竹の勢い。
「1月3日に発表された世界ランクは前月20位から11位に急上昇。下位ならともかく上位で一気に10ランクアップは驚異的です」
 直近の対決は昨年2月で、石川が勝利。ただし、その前は福原が勝っている。
「石川は、試合中に戦術を転換するクレバーな戦い方ができ、格上の相手に逆転勝ちするなど勝負強さもある。一方の福原は、自分のパターンになれば強いが、戦術の幅は狭い。現状では石川有利です」
 仮に“若い壁”石川を倒したとしても、決勝では、過去に5度優勝経験がある平野早矢香(25)が控えている。
「平野は咋年Vを逸しましたが、負けた翌年の彼女は気力・練習量が尋常ではなく、滅法強いんです」
 今年も、無理かな……。


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