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[経済・IT]ニュース
「TPP参加、地域基盤危うくする」 市町村長から反論相次ぐ
2011.1.18 20:57
農林水産省の「食と農林漁業の再生推進本部」(本部長・鹿野道彦農水相)は18日、5市町村長との意見交換会を開催した。推進本部は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などの貿易自由化に対応できる政策を検討しているが、市町村長らからはTPP参加への反対意見が相次ぎ、農業への依存度の大きい地方自治体の危機感の強さが浮き彫りになった。
北海道別海町の水沼猛町長は、「地域経済の基盤を危うくするTPPへの拙速な参加には反対だ」と強調。岡山県吉備中央町の重森計己町長は、前原誠司外相が「農業がGDP(国内総生産)に占めるのはわずか1・5%」と言及したことを念頭に「農業には国土を守り、維持管理する数字では表せない価値がある。水田が減れば保水力が失われ、台風などで大きな被害が出る」と反論した。
意見交換では「一丸となって反対するだけでは解決しない」(福島県飯舘村の菅野典雄村長)など、貿易の自由化にも対応できる農業の再生策こそが重要との意見も出た。しかし、4月には統一地方選が実施されることもあり、地方のTPP反対論は、参加をめぐる議論に影響を与えそうだ。
意見交換は19日も、福岡県筑後市長など4市長が参加して行われる。
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