2011年1月19日19時43分
菅直人首相が19日夜、首相官邸で記者団の質問に答えた内容は、以下の通り。
「こんばんは」
【JAL再生】
「最初にひと言、私のほうから申し上げます。ちょうど1年前の今日、JALが破綻(はたん)をし、会社更生法の適用がなされました。当時、私は再生機構の担当大臣をしておりまして、鳩山総理とともに、稲盛現会長にですね、ぜひ、このJALの再建に当たっていただきたいというお願いを致しました。今日1年目を迎えて、お礼の気持ちを込めて、お会いしたいと言いましたら、先ほど、おいでをいただきました。私が期待した以上の成果を上げて頂いたと思っております。お話を聞いていて、何がここまで、JALを再生させることになる一つの要素かということについて、やはり、意識改革が進んだと。つまり、JALという会社は従来は、稲盛さんの言葉を借りれば、霞が関と同じで親方日の丸で、あとは何とかなるという気持ちが蔓延していたと。一人一人は優秀だけれども、そういう気持ちが蔓延していた中で、JALはつぶれたんだと、そこから立ち直れるかどうかにかかっているんだと。その意識改革があって、ここまでこられたという趣旨のことを言われていました。私は今、日本が置かれた状況も、1年前のJALにも匹敵するような大変な危機でありますので。私たち自身、そして国民のみなさんにもですね、そういう状態にあるこの国を、自分たちの手でもう一度元気な日本にしていくんだという、そういう意識を私たち自身、改革をしてですね、意識改革をして取り組んでいかなければならないし、取り組んでいきたいと、こう思っているところです」
【税と社会保障】
――税と社会保障の一体改革について、関係閣僚の初会合が行われた。今年の最重要課題に位置づけているが、今後どのように進めるか。
「それぞれの担当大臣、しっかりやってもらいたいと思います」
――野党との協議をどう進めていくか。いつごろ、協議を開始するか。
「そういったこともですね、4閣僚でいろいろ相談をされたと聞いていますので、そういう相談の中から具体的な方向性、しっかり定めてやってもらいたいと、こう思っています」
――今日、玄葉国家戦略相が講演で、消費税率引き上げについて来年3月までにとりまとめ、実際の引き上げは総選挙後にすべきだとの考えを示した。総理の考えは。
「この社会保障とその財源の議論はいよいよスタートするという段階なので。これからの議論をスタートさせることが、今の時点の重要なことだと、こう認識しています」
中東ニュースがわかりにくいのは、何事にも過去の経緯があるからです。最新ニュースをを理解するために知る必要がある用語や基礎知識を、中東駐在の川上編集委員が分かりやすく解説します。