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■ 私の日ごろの活動や思ったことをお話します
 東京のホテル椿山荘で大分県人会の総会に広瀬知事、渕県議会副議長、永松豊後高田市長とともに出席しました。豊後大野市人会代表の生野茂男さんをはじめ、豊後大野市出身の方々ともお会いし、豊後大野市の近況を交えながら情報交換をしました。当市出身でない方々とも共通の知人がいたりと、とても親しくお話しができ、有意義な時間を過ごすことができました。
 いろいろな方を紹介していただいたのは、朝地町出身の井手得郎さんです。たくさんの方との交遊があり、まさに情報のハブとしてその手腕を発揮されています。6月13日には同じく東京で、豊後大野市人会が開催されます。もっと身近な郷土の話題で盛り上がると思います。豊後大野市の詳しい報告をするとともに、ふるさと納税のお願いもしっかりといたします。

 同日、午後から日本オオカミ協会の総会に出席しました。日本の森林生態系の未来を考え、オオカミの再生計画を目的としている団体です。主催する丸山直樹さんは、東京農工大の名誉教授で、「オオカミを放つ」「日本の森にオオカミの群れを放て」の著作があります。
 現在、豊後大野市でも鹿やイノシシ、猿が農作物に与える被害が甚大で、このままでは人間が住むことさえままならなくなると言っても過言ではありません。生態系の変化は人間だけでなく、天然記念物のニホンカモシカの生息にも影響を及ぼしています。当市の鹿の生息密度は他と比べても高く、その被害のさらなる拡大が懸念されます。この地域も100年前頃はオオカミが生息していました。当時は農作物へ被害を与えるシカなどの害獣を駆除する益獣として、怖れをもたれると同時に慕われもしたとの見方もあるようです。捕食者の頂点としてのオオカミがいなくなったことにより、現在の鳥獣被害が起こっていることには異論はないと思います。この解決策として、オオカミの再導入は真剣に検討するに値すると考えます。

 翌日、上野の東京芸術大学美術館で開催されていた朝倉文夫コレクション展を観てきました。台東区立朝倉彫塑館が修復のため長期閉館中ですが、所蔵する朝倉作品をまとめて見ることができるのが、今回のコレクション展です。その中に1906年に制作した「狼」があります。彼が東京美術学校3年の時の作品です。ちょうど絶滅の時期と重なっているので、この制作のきっかけがどういうものであったか知りたいものです。
 ここで朝倉文夫のことを少し紹介します。日本の近代彫塑の躍進を担った彼は1883年(明治16年)に大野郡上井田村(現豊後大野市朝地町)に生まれました。1903年に東京美術学校彫刻選科に入学し、1907年に主席で卒業。「進化」を制作し、朝倉彫塑塾を開設しました。1921年に東京美術学校の教授に就任し、3年後に帝国美術院会員に選ばれました。1948年には文化勲章が授与され、1964年に急性骨髄性白血病にて81年の生涯を閉じました。
 豊後大野市では、旧朝地町時代に生地である朝地町に朝倉文夫記念館を設立しました。作品「狼」から晩年の「いづみ」までの60作品を所蔵しています。日本でこれらのコレクションを一同に観ることができるのは、ここと台東区の朝倉彫塑館のみです。
 それと今年は朝倉文夫の偉業を顕彰し、アジアの新進彫刻家の登竜門として、1992年より開催されている大分アジア彫刻展が10周年を迎えます。今回も内外から多くの作品が集まり、すでに入賞作品も決まりました。ぜひ皆さん一度、当市の記念館にぜひお越しください。詳細は市のホームページをご覧ください。
平成22年5月29日
■ 問い合わせ先
豊後大野市役所総務部総務課秘書広報班
 TEL 0974−22−1001 (内線2015)

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