警視庁は2日、10年の都内の交通事故死者数が戦後最少だった09年(205人)を上回る215人で、北海道と並び全国最多になったと発表した。全国ワースト1は1967年以来43年ぶり。警視庁は「高齢の歩行者が死亡するケースが多かった」と分析している。
東京は11月までワースト2だったが、大田区田園調布本町で9歳と6歳の男児2人が歩道に乗り上げた乗用車にはねられ死亡するなど、12月に28人が死亡したことが影響した。
警視庁によると、10年の事故は5万5104件。事故死者のうち歩行者が85人(前年比8人増)で、65歳以上の高齢者が52人(同10人増)と6割を占めた。原付きバイク運転中は23人(同12人増)とほぼ倍増した。警視庁交通総務課は「今年は高齢歩行者と原付きバイクの事故を減らし、ワースト1を回避したい」としている。【伊澤拓也】
〔多摩版〕
毎日新聞 2011年1月4日 地方版