ここから本文エリア 乗用車数日前に借用 事前に計画か2011年01月19日 県議選の投開票日に、石岡市選挙区の候補者だった戸井田和之県議(46)の選挙事務所にトラックが突っ込み、戸井田氏の叔父(当時62)がはねられ死亡した事件で、元山口組系暴力団幹部の設楽(したら)啓一容疑者(43)=器物損壊と窃盗の疑いで逮捕=が、事務所近くに放置されていた乗用車を事件の数日前に借りていたことが18日、捜査関係者への取材でわかった。県警は、設楽容疑者が事件直前にこの乗用車からトラックに乗り換えたと判断しており、設楽容疑者が犯行に備え、乗用車をあらかじめ借りていた可能性があるとみて調べている。 県警によると、設楽容疑者は昨年12月12日午前10時35分ごろ、前日未明に石岡市内の運送会社から盗んだトラックで事務所に2回突っ込み、事務所やフェンスなどを壊した疑いがある。戸井田氏の叔父の戸井田利雄さんは、逃げるトラックを制止しようとしてはねられ死亡した。 県警は、設楽容疑者が故意に利雄さんをはねた可能性があるとみて、殺人容疑も視野に入れて調べを進めている。 捜査関係者によると、事件の約2時間前、事務所から南西に約200メートル離れた さらに事件の30分ほど前にはトラックが駐車場を出発したことも新たに判明。周辺の防犯カメラには、すぐに事務所に向かわず、現場周辺を走行する様子も映っていた。 乗用車の所有者は県警に対し「(設楽容疑者に)数日前に貸した」と説明。両方の車両から設楽容疑者の指紋が検出されたうえ、トラックの運転手が途中で入れ替わった形跡もないことから、県警は事務所に突っ込んだのは設楽容疑者だったと判断した。 トラックは事件前日にはスーパーの駐車場に止められていたという目撃情報もある。県警は、設楽容疑者が前日未明に盗んだトラックを犯行に備えて事務所近くの駐車場に止めておき、翌日、借りていた乗用車で乗り付け、乗り換えるという計画を事前に立てていた可能性があるとみている。設楽容疑者は元々、乗用車を所有していなかった。 設楽容疑者は調べに対し、雑談には応じているが、容疑については「話さない」と依然、否認しているという。 設楽容疑者の知人女性によると、設楽容疑者は中学を卒業後、運送会社の勤務を経て、自ら運送会社を経営していた。県警の調べでは、設楽容疑者は2006年から暴力団組員だったが、事件直後の先月中旬、組から破門されたという。
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