ボクシングのWBC世界フェザー級王者の長谷川穂積(30)=真正=が18日、大阪・浪速少年院で社会復帰を目指す約100人の院生を前に講演した。昨年4月にWBC世界バンタム級王座から陥落。同7月に同少年院を初訪問した際、「次は必ずベルトを持って戻ってきます」と約束。11月に2階級制覇を果たし、再訪が実現した。
講演では、王座陥落から最愛の母・裕美子さんの死を乗り越え、新王者になるまでのエピソードを披露しながら、逆境に立ち向かい、自分自身に打ち勝つことの大切さを力説。院生からの質問に答えたり、ミット打ちなどで交流した。
最後に、ゆずの「栄光の架け橋」の合唱をプレゼントされると、長谷川は感激の面持ちで「皆さんは2度と非行しないと約束してくれたので、自分も次の試合は必ず勝ちます」と、今春に予定されている初防衛戦での勝利を約束。講演後は「自分が話をすることで彼らに少しでも勇気や力を与えることができれば。僕も力をもらった」と感謝していた。