無登録で貸金業を営んでいたとして、道警捜査４課と札幌中央署は１８日、東京都北区豊島１、職業不詳、吉野康裕（３５）ら９容疑者を貸金業法違反（無登録）容疑で逮捕した。グループは、返済が滞った顧客に別の貸金業者を装ってさらに貸し付けていく「システム金融」という手法で、０８年２月以降、少なくとも１２０社の中小企業に計１０億円を貸し付けたとみられ、道警はほかに１人が関与したとみて行方を追っている。

　容疑は０９年１月～１０年４月、旭川市の会社役員の男性（６７）ら４人に無登録で現金約１７２万円を貸し付けた疑い。同署によると、グループは東京や札幌などに事務所を設け、中小企業にファクスを送り勧誘。小切手などを担保に約３割の高金利で融資し、返済が滞ると別の業者を装ってさらに貸し付けて多重債務に追い込んでいたという。同署は利益の一部が指定暴力団山口組弘道会系の暴力団の資金源になった可能性もあるとみている。【片平知宏】