えひめ (八幡浜〜別府)
 【宇和島運輸株式会社】
 評価:★★★
サービス向上!船内休憩ができる船


         えひめ(八幡浜港外)
八幡浜〜別府間、2時間45〜50分の短時間の航路だが、船室は椅子席ではなく横になってくつろげる大部屋方式で、上等級の部屋もあり、航路の規模からすると十分すぎる設備だと思う。別府23時50分発の便では、八幡浜入港後5時半まで船内で休憩できる素晴らしいサービスがあるので、ちょと睡眠不足が辛いが夜行便としての利用もできる。本船では横揺れ防止にアンチローリングタンクを設けている。

平成13年就航。総トン数2400トン。
(利用時期:平成21年9月)
 Cabin〜船室は快適か?
船室はわずか2時間30分の航海ながら、特等、1等、2等の3種類があるのでうれしい。
等 級  設備・感想など
特 等 ・ツインのベッド、じゅうたん敷きの小上がり、4人がゆったり座れる応接セット、テレビ、鏡台、さらにはトイレまでついた広くて豪華な部屋。
・定員は4名で1部屋しかない。ベッドに2名の他、小上がりに2人分のマットと枕、毛布の寝具が用意されている。但しベッドのシーツはめったに交換していないようだし、毛布にはシーツがかけられていない。
・室内に芳香剤の香りがきついのが気になった。
・最近、特等運賃を値上げしたうえ、1人での利用は70%もの貸切料金を適用するようになった。
1 等 ・じゅうたん敷きの部屋で、8〜12人くらいの営業定員で6部屋ある。室内は禁煙。
・テレビ、寝具(マット・枕・毛布)、スリッパ付き。空気清浄機あり。
・すいている便なら、できるだけ相部屋にならないように配慮してくれるようだ。
・ドアの上には部屋の法定定員を記載している銘板があるのだが、「えひめ1等室」とシールで隠していた。
2 等 ・ごくふつうの大部屋で、箱型の枕あり。
・毛布は貸し毛布(100円)を利用する。
特 等 1 等 2 等
 Public Space〜営業施設・公室は充実しているか?
公室名  設備・感想など
売店
エントランス
・幕の内弁当やおつまみ、雑誌など最小限で現実的な商品を販売している。案内所も隣接しており、この付近がホールとして喫煙、飲食ができるようテーブルと椅子がある。
・夜間の便では営業していない。以前のように出港まででも営業して欲しい。
・案内所にはゲロ袋と投書用紙あり。
・エントランスにマッサージ機(15分200円)あり。
自動販売機 ・ジュース120円、ビール(大)400円、ビール(小)300円。ビールは夜間販売中止。
・アイスクリーム、カップラーメンの販売あり。カップラーメンは客室で食べないように注意あり。
スカイ
ラウンジ
・最上階にある各等共通のフリースペース。以前は夜間は閉鎖されて利用できなかったのだが、夜間でも利用できるように改善されていた。
ラウンジ ・特等、1等区画の船首にある小さなフリースペースで土足禁止。
・昼間なら船首の景色をゆったりと眺めることができる。
トイレ ・洋式、和式の両方があり、洋式には便座除菌クリーナーがついている。
・照明は普段は消えており、誰かが入るとセンサーが作動して点灯する。
・多様な利用者の気持ちを考えたトイレに好感。
公衆電話 ・以前はクレジットカード用の公衆電話があったのだが撤去されていた。
・旧電話ボックスは緊急用の船内電話と授乳室となっていた。
エントランス・ドリンクコーナー エントランス ゲームコーナー
スカイラウンジ ラウンジ 記念撮影スポット
 Infomation〜船内案内・感想など
(NEW)別府23:50発の便は深夜八幡浜2:35着ではあるが、その後も5:30まで船内休憩ができるようになっている。休憩時間が延長され、車の場合でも休憩できるように改善されている。かなりの寝不足にはなるが、夜行便がわりに利用する事ができるので、大変お得な便である。船内休憩についての情報を。
・切符購入時に休憩するか否かを聞かれ、休憩する場合は切符にスタンプを押される。
・2等は船内休憩する部屋と、入港後すぐ下船する部屋に分けて案内される。照明はどちらも減光される。
・入港時の放送は船内休憩する2等はカットされる。上等級は「すぐ下船する人がいなければ」カットされるようだ。
・おはよう放送は5:15ぐらい。徒歩であればタラップは掛かっているので休憩途中での下船も可能だが、車両は入港時と5:30のみ。

(NEW)1等の左舷側には比較的大きめの部屋が2室あり、その中で中央部に仕切りがあって2区画に分かれている。ガラガラの便以外では1〜2名の客を2組、仕切りはあるものの相部屋で入れる傾向を感じる。こんな構造にするよりも、完全に部屋に区切って小部屋4部屋とした方が客には喜ばれるのではないかと感じた。小さな部屋大人数で1等を使うグループや団体は滅多にいないと思うので、船首側の比較的広い部屋が1部屋あれば事足りるのではないだろうか?今更改造はコストがかかるので無理だと思うが、時期新船の時は小部屋を多くする事を検討してほしい。

(NEW)以前は1等を窓口で買うときは、何を聞いても「相部屋になる」としか言われなかったものだが、今回は販売状況を細かく教えてくれ、当方の1等で相部屋になる位なら2等で良いという意図を適切に察して対応してくれた。出港間際に部屋数以下の販売状況だったので、安心して1等を購入でき、しかも「要望があれば船内で相談してください。できる限りの事はやりますよ。」と大変快く対応してくれて感激した。

(NEW)UUC会員又はネット予約を利用した乗用車1台につき1000円分の船内売店券を配布する企画を行っている。大変良い企画だと思うのだが、夜間〜早朝の便では売店を営業していないから配布なしとの事で、損をした気分になると思う。売店の券を当航海限り有効ではなく、1ヶ月程度の期限を設けるとか、夜間〜早朝の便でも出港までは売店を営業するなどして、全便配布になるように改善して欲しい。(先着2500台で配布終了との事)

(NEW)外部デッキには新たに記念撮影スポットが新設されていた。、「YAWATAHAMA−BEPPU」と描かれた大きなアーチに「宇」マークのタイムベルがぶら下がっている。記念撮影用の浮環型のものは他社でも良く見かけるが、こんな大きな記念撮影スポットは珍しいと思う。昼間の便なら佐田岬灯台などを背景に家族での記念写真を撮ってフェリー乗船も旅の想い出の一つとしてはどうだろうか?(写真が夜間で申し訳ありません)

近距離の航路ながら、椅子席でない2等や、上等級の設置、くつろげるスペースの設置など、充実した旅客設備を備えていると思う。航海時間からすると椅子の2等と小さな売店のみでも仕方がないと思うが、本船では快適に船旅を満喫できる設備を備えている。

以前は愛媛〜大分間のフェリー各社で熾烈な割引競争が行われていたが、平成16年4月より大幅に縮小されてしまったようだ。潰れた会社もあり、これ以上企業体力を消耗させない為にも、適正運賃の収受は止む無しかと思う。
 更新履歴
H20.02.04 写真の差し替え(1等、スカイラウンジ、エントランス)
H21.10.01 評価を3点に加点。公室の写真追加

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