石手川 (広島〜呉〜松山)
 【瀬戸内海汽船株式会社】
 評価:★★
旅客サービスにも力を入れた小型フェリー


            石手川(航海中)
瀬戸内海でのクルーズ船も運航している瀬戸内海汽船が広島から呉経由で松山を結ぶフェリー航路。自称、クルーズフェリーとはちょっと誇大表現の感も否めないが、瀬戸内の小型フェリーとしては観光客向けの充実した船内設備とサービスを提供していると思う。以前は1等室の販売もあったが売れないからか?廃止され、全席2等のモノクラスとなった。船名の由来、石手川は愛媛県を流れる河川名。

昭和62年就航。総トン数699トン。
(利用時期:平成18年12月)
 Cabin&Public Space〜船内は快適か?
等 級  設備・感想など
客 室 ・以前は1等があったが、現在は2等のみのモノクラスとなっている。全席禁煙となる。
・中央の売店より船首側が椅子席となる。ぱっと見た感じではリクライニングしそうなシートなのだが、実は倒れない。ソファー、テーブル席もあるので、人数や目的に応じて自由に選択できる。
・船尾側はカーペット敷きの和室となる。箱枕あり。毛布は売店で110円で貸すとの事。
・和室の隅にマッサージ機あり。(15分200円)
レディース&
子連れ専用
・旧1等の1部屋を、女性及び子連れ専用室としている。ソファーとテーブルがある小さなサロン風の部屋。
・男性単身での利用は不可との事
売 店 ・お土産、お菓子など、船の大きさに似合わない充実した売店があり、男性が乗務していた。
・おそらく冷凍だろうが、暖かい食事を販売しているのは特筆すべきサービス。きつねうどん500円、カレーライス600円、ホットコーヒー250円など。
・航海中は休まずにずっと営業していた。
・公衆電話は撤去されたが、携帯電話の充電器を無料で貸し出すサービスを行っている。
・給湯器や冷水器はなく、ミネラルウォーターを買ってくれとの事。薬や授乳で必要な場合は応相談との事。
自販機 ・ジュース150円、ビール(小)350円。食品の自販機なし。
喫煙室 ・売店の前に隔離された喫煙コーナーがある。(座れない)
トイレ ・和式、洋式の両方あり。
その他 ・旧1等の1部屋をつぶして「アミューズメントルーム」としていた。要はゲームコーナー。
・階段の脇に、基準航路を示す世界測地系の新しい海図が掲示あり。近隣の観光地の写真付き。
・船長以下、全乗組員の氏名が掲示されていたのは、サービスに努める気持ちの表れかと思う
客 室(椅子席) 客 室(テーブル席) 客 室(和室)
充実した売店 レディース&子連れ専用(旧1等) アミューズメントルーム
 Infomation〜船内案内・感想など
石崎汽船と共同運航となり、運賃や割引などは共通なのだが、船内サービス体制には多少差がある。本船の良いところは、売店が航海中ずっと営業しており、うどんやカレー等の暖かい食事の販売がある事である。美しい瀬戸内海の景色がよい調味料となってきっとおいしく食べれる筈なので、是非利用してほしい。広島の窓口では、瀬戸内海汽船の就航便のときには「次の船は○○で、食事の営業をやっています!」とPRしていた。

景色の見所は音戸瀬戸の通過。狭い水路をフェリーが通過していく光景は迫力満点で、船ヲタでなくても楽しめるかと思う。本船ではこれから音戸瀬戸に入るという放送案内があった。他にも呉港すぐそばの呉市海事歴史科学館(いわゆる大和ミュージアム)に展示された本物の潜水艦が船からよく見える。海上保安庁や自衛隊の施設、艦船も多いので楽しめると思う。

しまなみ海道が開通してから、客を奪われたのか、従来よりも減便されている。乗用車向けの企画商品がいろいろと発売されているので、上手に使って是非利用してほしいと思う。

徒歩でも往復券を購入すると復路が1割引と気持ち安くなるのだが、復路券は乗船時に当日券との交換が必要となる。(人数を数えるために当然!)乗船改札時に交換が必要ですよと注意されていた人がいたが、そんなの聞いてないとか何の説明もないとかブツブツと・・・。切符に大きく書いてるでしょ!
 更新履歴
H18.12.22 新規掲載

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