2010年10月27日17時37分
駐機中のオスプレイ=米ノースカロライナ州の海兵隊ニューリバー航空基地、望月写す
記者の同乗取材を終えて、駐機場に戻るオスプレイ。造園作業員が耳をふさいでいた=米ノースカロライナ州の海兵隊ニューリバー航空基地、望月写す
住宅街の上空を飛ぶオスプレイ=26日、ノースカロライナ州の海兵隊ニューリバー航空基地付近上空、望月写す
【米海兵隊ニューリバー航空基地(米ノースカロライナ州)=望月洋嗣】米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に2年後にも配備予定の新型輸送機MV22オスプレイに26日、当地で試乗した。海兵隊は、配備中のヘリコプターより静かで、飛行も安定していることを強調した。同機をめぐって、沖縄では騒音や安全性を懸念する声が絶えない。
「バババ……」。担当者の指示で基地の建物から表に出ると、高音に見舞われた。キュウーンというエンジン音と、ヘリより高音の回転翼音が混ざり合う。建物前に駐機したMV22の回転翼が生み出す「ダウンウオッシュ」と呼ばれる風とともにまき散らされる。音質は違うが騒がしさはヘリと同程度だ。足を踏ん張りながら機体後部の座席に乗り込んだ。
離陸はあっけなかった。少しだけ滑走路を前に進んだと思ったら、わずか数秒で空中に。数分すると、音が静かになった。プロペラを前傾させ、「ヘリコプター」から「飛行機」に変わったのだ。変更に必要な時間は8〜10秒。途中、機体を傾けて何度も急旋回。強い力で体が座席に押しつけられ、飛行機らしさを感じた。
MV22は、普天間に現在配備されている中型ヘリCH46の後継機として、2012年10月以降の2年半で計24機が配備される計画だ。