イブの夜暗転…終業式後同級生らで遊びに

　福岡県太宰府市の転落事故で、ワゴン車に乗っていた男女８人は出身中学や高校の同級生だった。同県の八女市に住む井手綾美さん（１７）や久留米市の石原瞳さん（１８）ら３年生の女生徒３人が死亡した八女市の県立八女農業高校では、朝から教諭らが駆け付け、詰め掛けたマスコミ関係者の対応に追われた。

　生徒指導の担当教諭から、午前７時半ごろに電話連絡を受けたという待鳥順二教頭は「昨日が２学期の終業式だった。突然でびっくりしている」と声を詰まらせた。

　３人は生活科学科の同じクラスで、食品の栄養などを学んでいた。終業式には全員出席していたという。

　井手さん宅の近所に住み、小・中学校で同級生だった高校生井手翔也さん（１７）は「親からニュースを聞いて驚いた。残念。介護関係の仕事を目指していると聞いていた。おじいさんの誕生日会を開くような優しい子だったのに」と悔しがった。

　また、石原さんの自宅近くに住む女性（７０）は「（石原さんが）スクーターに乗って友達と出掛けるところをよく見た。今風のかわいい女性で、あいさつをすればきちんと返してくれる子だった」と話した。

　石原さんの祖母（７４）によると、石原さんは２４日、友達とクリスマスパーティーをすると話して出掛けたという。祖母は「プレゼントとして靴下とショールを用意していた。信じられない。悔しい」と涙を流した。（共同）

　［2010年12月25日12時29分］