川内原発の温廃水めぐる訴訟 第1回口頭弁論
川内原発3号機の増設をめぐる裁判です。増設反対を訴える団体が九州電力を相手取り、環境影響評価のやり直しなどを求めている裁判の第1回口頭弁論が開かれ、被告の九電側は全面的に争う構えを示しました。訴えを起こしているのは、3号機増設に反対する川内原発「温廃水」訴訟原告団です。訴状によりますと原告は現在、稼動している1・2号機から海に流れ出る高温の排水が、海の生態系などへ悪影響を与えていると指摘しました。しかし、増設にからんで九電がまとめた環境影響評価書では高温の排水への考慮をしておらず違法で、さらにその広がる範囲も事実と異なる「2キロ内外」としているなどとして、評価書のやり直しなどを求めています。きょうの第1回口頭弁論では原告の1人が意見陳述し「九電の虚偽報告を見過ごして増設すれば生態系に影響が出る。着工までに判決を出してほしい」と訴えました。一方、九電側は「準備書、評価書ともにすでに法に基づく手続きは済んでいて、そもそも原告らは評価書の変更を求める立場に無い」などとする答弁書を提出し、全面的に争う構えを示しました。なお、九電は今月3号機増設のための原子炉の設置変更許可を国に申請していて、2014年の着工に向けた手続きが進められています。
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