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家畜の症状通報遅れ、宮崎県が牧場経営会社指導へ

 宮崎県で昨年発生した家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」で、同県川南町などで和牛牧場を営む畜産会社「安愚楽(あぐら)牧場」(本社・栃木県)に通報の遅れなどがあったとして、県は同社に改善指導をする方針を固めた。

 県の対策検証委員会(座長=原田隆典・宮崎大教授)が14日にまとめた最終報告書によると、口蹄疫発生の7例目となった同社の川南町の農場では昨年4月8日、食欲不振の牛が複数出始め、同22日には発熱やよだれなどの症状も出た。だが、県の家畜保健衛生所に異常を報告したのは24日だった。

 この農場の専属獣医師は、県内にある同社管理の13農場を1人で管理し、薬剤の投与は一般従業員が行っており、最終報告書では「問題がある疑いがある」として、改善指導の必要性に言及していた。

 このほか、県は家畜の移動制限区域内にあった養豚農場が無断でふん尿を移動させたとして、この農場にも改善指導を検討していることを明らかにした。

 東国原英夫知事は「検証委の報告を真摯(しんし)に受け止め、検討していかなければならない」と述べた。

2011年1月18日  読売新聞)
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