経済・IT【JAL再離陸 破綻から1年】(上)体質変わるか “甘え”と決別、道半ば+(2/4ページ)(2011.1.18 07:09

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【JAL再離陸 破綻から1年】
(上)体質変わるか “甘え”と決別、道半ば

2011.1.18 07:09 (2/4ページ)
ロゴマークが消え、真っ白になった海外に売却される日航のジャンボ機(日本航空提供)

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ロゴマークが消え、真っ白になった海外に売却される日航のジャンボ機(日本航空提供)

 元国際線CAの西村由美さん(28)は破綻前に辞めた。「働いていて、(経営が)危ないなと感じた。結局、だめになったが、それでもCAにあこがれる女性は多い」と、CAを目指す人の就業を支援する会社を起こし、実践的な指導で、後進たちを育てている。

 日航の破綻は社員たちの生活や人生を大きく変えた。“親方日の丸”の甘え、政・官・業の癒着、不毛な労使対立…。日航をむしばんだ体質は、どこまで変わったのだろうか。

                   ◇

体質変わるか “甘え”と決別、道半ば

 昨年の大みそか。成田空港にある日本航空の格納庫では、夜になっても多くの作業員が機体整備に追われていた。整備しているのは「ジャンボ」の愛称で親しまれた「ボーイング747-400」。機体からはJALのマークが消え、真っ白だ。

 「まもなく海外に売却される」。整備担当者は、寂しげに機体を見上げた。リストラの対象は、今年度中にグループで1万6千人を削減する社員だけではない。効率のよい中小型機への転換を急ぎ、ジャンボ36機も、今年度末までにすべて退役させる。

 「でも日航の整備は世界的にも高いレベルにあるので、高く売れたようだ。経営再建に貢献してくれている」。担当者は、別れを惜しむようにつぶやいた。

 ≪客室乗務員も案内≫

 現場では徹底した収益改善の取り組みが進んでいる。搭乗口での案内は従来、地上係員だけで行ってきたが、今は客室乗務員も参加している。搭乗案内の要員配置を少なくすることだけで、年2億円強のコスト圧縮につながるという。

 「不慣れなことも多いが地上係員とコミュニケーションをとりながらサービスに努めている」と、客室乗務員の仲川知明(ちあき)さん(27)。

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ロゴマークが消え、真っ白になった海外に売却される日航のジャンボ機(日本航空提供)
搭乗口で乗客を案内する日本航空の客室乗務員、仲川知明さん(左)=羽田空港(米沢文撮影)

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