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日本HPの“速くて安い”第2世代Core i7搭載ノートを徹底検証

日本HPの“速くて安い”第2世代Core i7搭載ノートを徹底検証
"17.3型ワイド液晶搭載ノートPCの「HP Pavillion Notebook dv7-5000」"
 1月11日、日本ヒューレット・パッカードの個人向けノートPC「HP Pavillion Notebook」シリーズから、2011年春モデルが発表された。先日の2011 International CESで発表されたばかりの第2世代Core iシリーズ(開発コード名:Sandy Bridge)を積極的に採用しつつ、低価格モデルも拡充することで、製品ラインアップを強化している。

 ここではHP Pavillion Notebookの2011年春モデルから、第2世代Core iシリーズのCore i7を採用した17.3型ワイド液晶搭載ノート「HP Pavillion Notebook dv7-5000」を中心として、その弟分である15.6型ワイド液晶搭載ノート「HP Pavillion Notebook dv6-4000 Premium」も交えて、じっくり実力を見ていこう。これらは、最新アーキテクチャを盛り込んだうえでコストパフォーマンスにも注力した注目機種だ。

 dv7-5000はオンラインストアのHP Directplusなどで取り扱う直販モデルのみ、dv6-4000 Premiumは量販店モデルと直販モデルが用意されるが、今回はハイスペックな構成で購入できる直販モデルを試した。

●Huron Riverプラットフォームをいちはやく採用

 dv7-5000とdv6-4000 Premiumにおける最大の特徴は、何といっても「Sandy Bridge」こと第2世代のモバイル向けCore iシリーズを採用していることだ。このモバイル向けの第2世代Core iシリーズと対応チップセット(開発コード名:Cougar Point)で構成される新プラットフォームは「Huron River」の開発コード名で呼ばれる。

 すでにデスクトップ向けの第2世代Core iシリーズについては、PC USERでも解説記事やレビュー記事を掲載しているが、モバイル向けの第2世代Core iシリーズも基本的な構造や機能は共通だ。

 最大の特徴は、CPUにGPUコアを内蔵しており、それを前提にキャッシュメモリやメモリコントローラを再設計していることにある。第1世代Core iシリーズのデュアルコアモデル(開発コード名:Arrandale)でもCPUにGPUを統合していたが、半導体チップ自体は別々であり、同一のCPUパッケージ内で2つのチップを結合したものだった。また、CPUコアは32ナノメートルプロセス、GPUコアは45ナノメートルプロセスと別々の製造プロセスルールを採用していた。

 要するに不完全な統合だったといえるが、Sandy BridgeではArrandaleで別々だったCPUコアとGPUコアを1つの半導体チップ内に集積しており、CPUコアとGPUコアの32ナノメートルプロセス統一化、CPUコアとGPUコアでのキャッシュ共有やリングバスの採用によるI/O負荷の分散、さらにTurbo Boost Technologyの強化(Turbo Boost Technology 2.0)などによって、性能向上と消費電力低減の両方が期待できる。

 また、モバイル向け第2世代Core iシリーズに特有の機能としては、DisplayPort出力をチップセットを経由せず直接出力できる「eDP」(Enbedded DisplayPort)に対応する点が挙げられる。ArrandaleでもeDPをサポートしていたが、外部GPU接続用のPCI Expressと排他利用にとどまっていたのに対し、PCI Expressと独立して用意される点が異なる。

 もっとも、現状のノートPCではチップセットを経由してのLVDSインタフェースによる液晶ディスプレイ出力が一般的なので、まだ実質的なメリットはない。将来的には消費電力と実装面積の面で、このeDPの存在が大きな意味を持つこともあるだろう。

●CPUは第2世代Core i7から選択可能

 では、dv7-5000の基本スペックを確認しよう。CPUの選択肢は、Core i7-2820QM(2.3GHz/最大3.4GHz/3次キャッシュ8Mバイト)、Core i7-2720QM(2.2GHz/最大3.3GHz/3次キャッシュ6Mバイト)、Core i7-2630(2.0GHz/最大2.9GHz/3次キャッシュ6Mバイト)の3種類が用意されている。いずれのCPUもクアッドコアで、TDP(熱設計電力)は45ワットだ。
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