一昔前の建設業界の労働環境は、他業種と比較しても決して恵まれたものではありませんでした。
休日を取得するのも、個人の事情ではなく、天候に左右されるなど、「本人の生活事情は二の次」という風潮が強いものでした。しかし、その風潮を善しとせず、「建設業は社会的に欠くことのできない重要な仕事」を担っているという業界人としての誇りを持ち、ワーク・ライフ・バランスの取り組みを積極的に導入し、社員の労働環境の改善に日々尽力しています。
「社員の幸せな姿を見たいから」という言葉の通り、長時間労働の問題改善の他にも、今後起こり得る介護問題や育児支援に対応するため、就業規則の見直しを含めた取り組みを行っています。また、ワーク・ライフ・バランスの認証を取得することによって、社内整備と社外評価の両方に効果をもたらしています。正に「相乗効果」の取り組みとして、業界全体にワーク・ライフ・バランスを推進しています。個々の会社でのワーク・ライフ・バランスの取り組みが広がり、業界全体の労働環境やイメージを変えることができれば、より良い仕事をすることができ、大きな社会貢献に繋がると考えています。
ワーク・ライフ・バランスの考えを導入することによって、すぐに社内が一変するわけではありません。しかし、ワーク・ライフ・バランスの認証は、就業規則などの制度を見直すひとつのきっかけとしては重要なものです。また、同時に、社員に対するワーク・ライフ・バランスへの意識の浸透が必要となります。それには、社員みんなの気持ちと協力が欠かせなく、経営サイド主導での制度導入にならないよう札幌市が派遣するアドバイザーの支援なども受けながら、社員全員で共有意識を持ち、「心」に響く取り組みを目指しています。「できることから」「背伸びすることなく」「地道に」、そして確かな一歩を刻んでいきたいです。それが社員の豊かな「心」を育て、最も大きな社会貢献になることと信じています。