話題

文字サイズ変更

北方領土:88年ぶり地形図 衛星「だいち」のデータ使い

国土地理院作製の地形図のうち水晶島(奥)と志発島の一部=安味伸一撮影
国土地理院作製の地形図のうち水晶島(奥)と志発島の一部=安味伸一撮影

 国土地理院は、北方領土の歯舞群島などの地形図を88年ぶりに作製した。ロシアが実効支配しているため現地調査ができず、全国で唯一、戦後の地形図が作製されていなかったが、陸域観測技術衛星「だいち」の画像データを基に実現した。

 完成した地形図は、水晶島など歯舞群島のすべて(7枚)と国後島南部(6枚)の計13枚で、縮尺は2万5000分の1。従来は1922(大正11)年に作製された縮尺5万分の1が最後だった。

 北方領土の残りの地域のうち、11年度は国後島中部7枚を作製する予定。色丹島、択捉島を含む全体の完成には10年ほどかかるという。地理院測図部の鈴木宏昭・国土基盤情報調整官は「北方領土の広さは福岡県に匹敵するため、予算や技術的検討に時間がかかる」と話している。地形図は1枚270円。日本地図センター(東京都目黒区)などで販売している。【安味伸一】

毎日新聞 2011年1月17日 22時04分(最終更新 1月17日 22時24分)

検索:

PR情報

話題 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド