不法残留韓国人らを密出国させる手助けをした疑いで日本人ブローカーの男逮捕
不法残留の韓国人らを密出国させる手助けをした疑いで、警視庁は、日本人のブローカーの男を逮捕した。
出入国管理法違反の疑いで逮捕された額田昭嘉(ぬかた・あきよし)容疑者(68)は、2009年12月、不法に残留するなどしていた韓国人の男女3人を、福岡空港から長崎・平戸市の漁港までレンタカーで送り届け、密出国を手助けした疑いが持たれている。
額田容疑者は、「4〜5年前からやっていた」と供述しているという。
薄暗い海の上を進む不審船をとらえた1枚の写真。
これは2009年12月、長崎・平戸市の小さな漁港で起きた密航事件の際に撮影されたもの。
運転席には、人影も見える。
薄暗い時間に漁に向かおうとした男性は、漁港で不審な船を見つけたという。
第1発見者の漁師は「6時すぎぐらいかな。真っ暗。『どうしましたか?』と言うと、返答がない。日本語じゃないもんね」と語った。
その後、漁師らは不審船を漁船で追いかけ、携帯電話のカメラで撮影し、その画像を佐世保海上保安部に送信した。
これを受けて、海保の航空機が70km離れた海上で不審船を発見し、立ち入り検査で3人の韓国人密航者が見つかった。
平戸市周辺では、韓国からの密航が相次いでいる。
過去に犯罪を犯し、入国許可が下りない人や、オーバーステイなど、不法滞在している人が、密航によって出入国するケースが多いという。
第7管区海上保安本部・木津直樹警備救難部次長は「(不審船が発見された港は)確かに入りづらい港ではあります。手引き者、案内者がいるのでは」と語った。
今回、警視庁が逮捕した額田容疑者は、日本側の手引き役とみられており、警視庁は、密航組織の全容解明を進める方針。
(01/17 12:58)