中国偽官僚が出没…騙り詐欺増加の裏に本物たちの悪行アリ!?
週刊SPA! 1月17日(月)14時12分配信
【中華人民(毒)報】偽官僚&党員急増中編
偽モノが氾濫する中国で、最近、偽官僚が各地で出没しているという。
偽の肩書を利用した、さまざまな詐欺行為が問題となっているのだ。
『銭江晩報』(12月12日付)によると、「私は共産党地方幹部の子を妊娠し中絶した」という内容の告発文がネット上で話題となった。書き込んだのは江蘇省南通市に住む女子大生で、メッセンジャーで知り合った周某という地方幹部と性的関係になり、妊娠が発覚したという。その後、連絡が取れなくなり、仕方なく中絶。抗議が相次いだ南通市の地方政府はすぐに事実関係を調査した。しかし、同市地方政府に該当する幹部は存在しなかったという。その後、成り済まし事件として捜査を開始した警察は、市内に住む無職の男を逮捕した。男はネット上で党地方幹部を騙り、21人もの女性と出会って性的関係をもったという。
さらに山東省でも、司法局局長の息子と偽り、ネットで知り合った女性と性的関係を結んだうえ、金品を詐取していた25歳の無職男が逮捕されたばかりだ(『中国新聞網』11月16日付)。
杭州市在住の留学生・安達美香子さん(仮名・23歳)も、偽官僚にナンパされた経験がある。
「クラブでキモい親父に馴れ馴れしく話しかけられ、名刺を渡された。見れば、『規律検査委員会書記』と書いてある。私は無視していたのですが、名刺を見て顔色を変えるコも複数いて、彼女たちをVIPテーブルに連れ込んでいた。肩書の威力にビビっていたら、彼が名刺を渡したコのなかに、なんと本物の規律検査委高官の娘がいた。『父の同僚はだいたい知っているが、お前なんか知らない! だいたい何だ! このチャチな偽名刺は!』と迫ると、這々の体で逃げていきました…」
また『法制今報』(11月11日付)によると、河南省のある県で、県地方幹部の妻を騙り「娘の事業に投資してほしい」と複数人に持ちかけ、そのうちの1人から約60万円を詐取したとして、農民の女と共犯の男女が逮捕された。ちなみに被害者は、同県内にある鎮(行政単位)の役人だったという。本物の役人が、偽役人に騙されたというわけだ。
こうした事件が中国で相次ぎ、疑心暗鬼に陥ってしまったのは、広州市の日系飲食店アルバイト・村岡哲生さん(仮名・26歳)だ。
「一人で店番をしていると、衛生局局員と名乗る2人組の男が店に入ってきて、早口の中国語で何かを告げた。聞き取りづらく、2人とも身なりが汚かったのでいま流行りの騙りだと思って、外に追い返したんです。彼らは怒りながら帰ったんですが、後で彼らが本物で、抜き打ちの検査だったことが判明。オーナーが血相を変え、金品を持って謝りにいってました」
偽官僚による詐欺事件の横行について、中国在住のジャーナリスト・平岡正吾氏はこう語る。
「マトモな国なら、下世話な要求をされても『高級官僚がそんな卑しいマネはしない』と疑われてしまう。しかし、残念ながら中国では『さもありなん』と、被害者側も利益供与を期待して相手の要求に応じてしまう。中国社会の世相を反映した皮肉な犯罪といえます」
偽モノですらおいしい思いができる党幹部。本物は一体、どれだけうまい汁を吸えるというのか。
■大御所を騙った便乗商売も盛ん
偽官僚のほかにも、中国では大御所の名を借りた恐れ多い便乗商売も。2010年2月、中国版ツイッター『微博』に胡錦濤のアカウントが出現。国家主席の降臨に新規のユーザーが急増した。しかし数日後、一度もつぶやくことなくアカウントは削除されて、宣伝のための運営者側が自作自演したといわれている。また珠海市のレストランでは、「毛沢東の専用機」を客寄せとして1億円で購入。大きな話題となった。しかし、この飛行機、実は単なる貨物輸送機だったことが判明。今ではレストランも閑古鳥が鳴いているという。
取材・文/奥窪優木
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偽の肩書を利用した、さまざまな詐欺行為が問題となっているのだ。
『銭江晩報』(12月12日付)によると、「私は共産党地方幹部の子を妊娠し中絶した」という内容の告発文がネット上で話題となった。書き込んだのは江蘇省南通市に住む女子大生で、メッセンジャーで知り合った周某という地方幹部と性的関係になり、妊娠が発覚したという。その後、連絡が取れなくなり、仕方なく中絶。抗議が相次いだ南通市の地方政府はすぐに事実関係を調査した。しかし、同市地方政府に該当する幹部は存在しなかったという。その後、成り済まし事件として捜査を開始した警察は、市内に住む無職の男を逮捕した。男はネット上で党地方幹部を騙り、21人もの女性と出会って性的関係をもったという。
さらに山東省でも、司法局局長の息子と偽り、ネットで知り合った女性と性的関係を結んだうえ、金品を詐取していた25歳の無職男が逮捕されたばかりだ(『中国新聞網』11月16日付)。
杭州市在住の留学生・安達美香子さん(仮名・23歳)も、偽官僚にナンパされた経験がある。
「クラブでキモい親父に馴れ馴れしく話しかけられ、名刺を渡された。見れば、『規律検査委員会書記』と書いてある。私は無視していたのですが、名刺を見て顔色を変えるコも複数いて、彼女たちをVIPテーブルに連れ込んでいた。肩書の威力にビビっていたら、彼が名刺を渡したコのなかに、なんと本物の規律検査委高官の娘がいた。『父の同僚はだいたい知っているが、お前なんか知らない! だいたい何だ! このチャチな偽名刺は!』と迫ると、這々の体で逃げていきました…」
また『法制今報』(11月11日付)によると、河南省のある県で、県地方幹部の妻を騙り「娘の事業に投資してほしい」と複数人に持ちかけ、そのうちの1人から約60万円を詐取したとして、農民の女と共犯の男女が逮捕された。ちなみに被害者は、同県内にある鎮(行政単位)の役人だったという。本物の役人が、偽役人に騙されたというわけだ。
こうした事件が中国で相次ぎ、疑心暗鬼に陥ってしまったのは、広州市の日系飲食店アルバイト・村岡哲生さん(仮名・26歳)だ。
「一人で店番をしていると、衛生局局員と名乗る2人組の男が店に入ってきて、早口の中国語で何かを告げた。聞き取りづらく、2人とも身なりが汚かったのでいま流行りの騙りだと思って、外に追い返したんです。彼らは怒りながら帰ったんですが、後で彼らが本物で、抜き打ちの検査だったことが判明。オーナーが血相を変え、金品を持って謝りにいってました」
偽官僚による詐欺事件の横行について、中国在住のジャーナリスト・平岡正吾氏はこう語る。
「マトモな国なら、下世話な要求をされても『高級官僚がそんな卑しいマネはしない』と疑われてしまう。しかし、残念ながら中国では『さもありなん』と、被害者側も利益供与を期待して相手の要求に応じてしまう。中国社会の世相を反映した皮肉な犯罪といえます」
偽モノですらおいしい思いができる党幹部。本物は一体、どれだけうまい汁を吸えるというのか。
■大御所を騙った便乗商売も盛ん
偽官僚のほかにも、中国では大御所の名を借りた恐れ多い便乗商売も。2010年2月、中国版ツイッター『微博』に胡錦濤のアカウントが出現。国家主席の降臨に新規のユーザーが急増した。しかし数日後、一度もつぶやくことなくアカウントは削除されて、宣伝のための運営者側が自作自演したといわれている。また珠海市のレストランでは、「毛沢東の専用機」を客寄せとして1億円で購入。大きな話題となった。しかし、この飛行機、実は単なる貨物輸送機だったことが判明。今ではレストランも閑古鳥が鳴いているという。
取材・文/奥窪優木
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最終更新:1月17日(月)14時12分