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東宝版AKB結成か

2011年01月17日
エンタメ

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 長澤まさみ(23)らを輩出した「東宝シンデレラオーディション」グランプリ発表会が9日、都内で行われ、グランプリには鹿児島出身の上白石萌歌(かみしらいし・もか=10)さんが史上最年少のグランプリに輝いた。今大会はファイナリスト15人中7人が受賞する異例のものとなったが、その裏には“ポスト長澤”の不在、さらには国民的アイドルユニット「AKB48」の影響もあるようだ——。

小学生を〝青田刈り〟

 史上最多となる4万4120通の応募があった今大会は、グランプリの上白石萌歌さん以外にも、その姉にあたる萌音(もね=12)さんなど、4人が審査員特別賞。新設されたニュージェネレーション賞2人を加え、計7人が何らかの賞を受賞する異例の事態となった。
 受賞者増加の理由の一つが“ポスト長澤”の不在だ。2000年の長澤以降、パッとした女優は出ておらず、しかも前回大会(06年)のグランプリ黒瀬真奈美(19)は、昨年6月に学業優先を理由に芸能活動を休止。現在の長澤人気がいつまで続くか分からず、東宝の将来を考えれば、早い段階で柱となる若い女優が欲しいところだ。
 もうひとつの理由が、社会現象にもなっているAKB48の存在。
 芸能界志望の少女は増えているが、「アイドルになりたい子は大抵AKBやモー娘のオーディションを受けるし、いい子はそこに持っていかれる。毎年オーディションを受ける常連も多く、“ダイヤの原石”を見付けるとなると、必然的に若い子になる」と芸能関係者。
 実際、東宝関係者も「いろいろオーディションがあって、15歳くらいの女の子たちは刈り取られている印象」と話しており、今回は小学生4人を獲得。ただ「即戦力も欲しい」との声もあり、大量7人の獲得となったわけだが、このAKBブームにこそ光明が見いだせると指摘するのは、某芸能プロ関係者だ。
「今回のシンデレラオーディションは、前回までとはスタッフがガラッと替わっていて、映画女優だけでなく舞台など多方面で活躍できる人材を求めていた。美少女に、大人びたモデル系に…とタイプも別々だし、アイドルユニットができればかなり面白い存在になる」
 音楽業界が冷え込む中、AKBに代表されるアイドルユニットだけはCD売り上げが好調のため、「ももいろクローバー」(スターダスト)、「SUPER☆GiRLS」(エイベックス)、「さくら学院」(アミューズ)など、大手芸能プロが次々とユニットを送り出し、今や“アイドル戦国時代”と呼ばれている。この流れに東宝芸能が乗っても、なんらおかしくないだろう。
 またアイドルユニットは、舞台経験を積める育成の場としても活用できる。親会社の東宝は数多くの劇場を持っており、公演場所には困らない。ユニット育成はまさに一石二鳥、三鳥の計画というわけだ。
 東宝関係者も、今回のオーディションはあくまで女優発掘を目指すものとしながら、グランプリの上白石は歌で審査員の注目を浴びたということで「歌手デビュー? あるかも知れませんね」。さらにアイドルユニット育成計画についても「面白いと思います」と前向きだ。
 東宝も参入となれば、AKBを中心としたアイドルユニットブームはさらに盛り上がりそうだ。

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