住宅ローン、支払い途中に返済が苦しくなったらどうするの?
web R25 1月11日(火)10時5分配信
もし、給与やボーナスが減ったり、急に出費が増えたりして、住宅ローンの返済が苦しくなってきたとしたら、あなたはどうしますか? 不測の事態に備えるための貯蓄がある程度でもあれば、それを取り崩すことで対応が可能でしょうが、取り崩す貯蓄もなかったとしたら…。
(1) 親や兄弟にSOSを出して援助してもらう?
(2) カードでキャッシングをして急場をしのぐ?
(3) 友人に頼み込んでお金を借りる?
(1) の親を頼るくらいなら大きな問題にはならないでしょうが、そのほかの(2) と(3) は、やらない方が無難です。(2) のように、安易にキャッシングなどを利用して借金が増えてしまうと、利息負担が重いだけでなく、収入の増加や支出の減少などで家計を改善していかない限り、その借金を返すためにさらなるキャッシングを繰り返すことになってしまう可能性が高いといえます。挙げ句の果てには、複数のカード会社や消費者金融からの借り入れが積もり積もって、多重債務者として自己破産せざるを得ない状況に追い込まれる可能性さえあります。
(3) の友人から借りるというのも、絶対に避けるべきです。せっかくの友人関係をお金の問題で失ってしまう可能性があるからです。気心の知れた友人ほど頼みやすい存在かもしれませんが、かけがえのない友人であればこそ、お金の貸し借りは避けるべきでしょう。
では、どうすべきか。結論から言うと、とにかく返済が苦しくなりつつある状態になったら、一刻も早く返済中の金融機関等に相談に行くことです。延滞になる前に相談に行くことも、重要なポイントです。一般の金融機関等は、ローンの延滞を起こしている人からの相談は受け付けてくれない可能性が高いので、延滞になる前に行動することが大切なのです。
もちろん、金融機関等によって対応は異なりますが、返済計画の変更によってその後の返済が確実に行われる可能性が高いと判断されれば、一時的な返済額の減額や、返済期間の延長、元本部分の返済の一時的な凍結など、条件変更の相談に応じてくれる可能性があります。
旧住宅金融公庫の融資やフラット35の場合、住宅金融支援機構が、返済が苦しくなってきた人のための救済措置を用意しています。収入が一定水準以下になってしまった場合など、一定の条件を満たした人については、一定期間の返済額の減額や、返済期間の延長などが受けられるようになっているのです。ただし、救済措置とはいうものの、一定期間の返済額の減額や返済期間の延長などは、トータルの返済額が増加しますので、安易に利用するのではなく、やむをえない場合のみにしましょう。
また、万一、返済中の金融機関等が相談に乗ってくれなかった場合は、他の金融機関等やFP(ファイナンシャルプランナー)、住宅ローンアドバイザーなどにも相談してみてください。借り換えなどによって多少は返済額の軽減が実現できるかもしれません。
特に、返済中のローン金利が固定金利タイプで、金利水準が比較的高い場合、他の金融機関等の変動金利型などの当初一定期間低金利が適用されるローン商品に緊急避難的な借り換えを実行する方法もあります。将来の金利上昇リスクを考えると、あくまでも緊急避難的な措置ですが、当面の返済額を減らすことができます。
(ファイナンシャルプランナー菱田雅生)
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております
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(1) の親を頼るくらいなら大きな問題にはならないでしょうが、そのほかの(2) と(3) は、やらない方が無難です。(2) のように、安易にキャッシングなどを利用して借金が増えてしまうと、利息負担が重いだけでなく、収入の増加や支出の減少などで家計を改善していかない限り、その借金を返すためにさらなるキャッシングを繰り返すことになってしまう可能性が高いといえます。挙げ句の果てには、複数のカード会社や消費者金融からの借り入れが積もり積もって、多重債務者として自己破産せざるを得ない状況に追い込まれる可能性さえあります。
(3) の友人から借りるというのも、絶対に避けるべきです。せっかくの友人関係をお金の問題で失ってしまう可能性があるからです。気心の知れた友人ほど頼みやすい存在かもしれませんが、かけがえのない友人であればこそ、お金の貸し借りは避けるべきでしょう。
では、どうすべきか。結論から言うと、とにかく返済が苦しくなりつつある状態になったら、一刻も早く返済中の金融機関等に相談に行くことです。延滞になる前に相談に行くことも、重要なポイントです。一般の金融機関等は、ローンの延滞を起こしている人からの相談は受け付けてくれない可能性が高いので、延滞になる前に行動することが大切なのです。
もちろん、金融機関等によって対応は異なりますが、返済計画の変更によってその後の返済が確実に行われる可能性が高いと判断されれば、一時的な返済額の減額や、返済期間の延長、元本部分の返済の一時的な凍結など、条件変更の相談に応じてくれる可能性があります。
旧住宅金融公庫の融資やフラット35の場合、住宅金融支援機構が、返済が苦しくなってきた人のための救済措置を用意しています。収入が一定水準以下になってしまった場合など、一定の条件を満たした人については、一定期間の返済額の減額や、返済期間の延長などが受けられるようになっているのです。ただし、救済措置とはいうものの、一定期間の返済額の減額や返済期間の延長などは、トータルの返済額が増加しますので、安易に利用するのではなく、やむをえない場合のみにしましょう。
また、万一、返済中の金融機関等が相談に乗ってくれなかった場合は、他の金融機関等やFP(ファイナンシャルプランナー)、住宅ローンアドバイザーなどにも相談してみてください。借り換えなどによって多少は返済額の軽減が実現できるかもしれません。
特に、返済中のローン金利が固定金利タイプで、金利水準が比較的高い場合、他の金融機関等の変動金利型などの当初一定期間低金利が適用されるローン商品に緊急避難的な借り換えを実行する方法もあります。将来の金利上昇リスクを考えると、あくまでも緊急避難的な措置ですが、当面の返済額を減らすことができます。
(ファイナンシャルプランナー菱田雅生)
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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最終更新:1月11日(火)10時5分
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