政治【高橋昌之のとっておき】菅首相の「玉砕覚悟無責任政治」への警告+(1/3ページ)(2011.1.16 18:00

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【高橋昌之のとっておき】
菅首相の「玉砕覚悟無責任政治」への警告

2011.1.16 18:00 (1/3ページ)
民主党の定期党大会であいさつする菅首相=13日午後、千葉市の幕張メッセ

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民主党の定期党大会であいさつする菅首相=13日午後、千葉市の幕張メッセ

 菅直人首相は14日、内閣改造を終え、新たな態勢で24日から通常国会に臨みます。問責決議を受けていた仙谷由人前官房長官らが交代したことで、野党も審議に応じますが、平成23年度予算案と関連法案の年度内成立は依然、厳しい状況に変わりありません。4月に統一地方選を控え、菅首相にとっては退陣の危機に直面しながらの政権運営が続きます。

 そこで気になるのが、菅首相が突然、年明けから見せ始めた異常とも思えるような「前のめり」の政治姿勢で、私は危険な感じを抱いています。首相の心境の変化について、首相に近い関係者は「首相は昨年12月初めの時点では『何をどうしていいかわからない』と落ち込んでいたが、昨年暮れから『先々のことは考えず、やりたいと思ったことをやっていこう』と開き直った」と解説しています。

 実際、菅首相は7日夜のインターネット番組で、「過去の首相が辞めた原因が何となく分かる。何で評価されないのか、思いが伝わらない、ということで、『これ以上やってもダメだ』と、気持ちがなえる」と語ったうえで、現在の心境については「私は徹底的にやってみようと思う。(政治が)新しい地平に届くまで見極めたい」と述べました。

 伸子夫人も12日、日本外国特派員協会で講演し、「でき得ることをやって玉砕するのはいいが、(内閣)支持率が低いと批判されて(首相を)辞めることはあり得ない」と、首相の心情を代弁しました。

 内閣支持率が低迷し、民主党内からも統一地方選前の退陣論も出始めた菅首相ですが、この危機を乗り越えるためにも「玉砕覚悟」で臨むしかないと考えたようです。

 一国を預かる首相が「政治生命」をかけて政権運営にあたることは、当然のことです。しかし、菅首相が年明けから見せ始めた「玉砕覚悟」の政権運営の方針は、実現するための具体的な戦略がないまま、やぶれかぶれで突撃しているように見えます。

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