竹原氏「市職員組合の職員たちが勝った」

　３選を果たせず落選した鹿児島県阿久根市の竹原信一前市長（５１）は１６日午後１０時ごろ、選挙事務所前で記者会見。「今回は市職員組合の職員たちが勝ったということだ」と話した。今後のことを問われると「分かりません」とぽつり。伏し目がちで、いつもより元気がなかった。

　約１０分間の会見のほとんどは、市職員に対する批判に終始。敗因を問われると「報道が選挙結果に影響した」といら立った口調で話し、最後は記者の質問をさえぎって事務所内へ姿を消した。

　竹原氏は午後８時ごろ黒いダウンジャケット姿で事務所に到着。報道陣の質問には答えず、親類や市議らが待つプレハブの建物に入り窓のカーテンを閉めきった。リコール成立による竹原氏の市長失職後、職務代理者に就いた仙波敏郎氏も駆け付けたが、表情は険しく、やはり無言だった。

　途中で事務所の外に出て、開票所の支援者に電話で状況を尋ねる市議も。石沢正彰市議は「選挙戦を通じ、職員給与削減など竹原氏の実績を市民に伝えられたと思うが」とだけ話した。（共同）

　［2011年1月16日23時46分］