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　「大相撲初場所８日目」（１６日、両国国技館）

　約５０年ぶりに大相撲を観戦した巨人・長嶋茂雄終身名誉監督（７４）の前で、白鵬が２場所ぶり１６回目のストレート勝ち越しを決めた。玉鷲をあっさりとはたき込みで退け、単独トップで折り返し。「引っ張っていく強い気持ちで残りをやるだけ」と、６場所連続優勝へ気合を入れ直した。

　長嶋氏とは昨年末に初対面し、「すごく優しそうな人だった。“国民の心をつかむ”、そういうものを人間的に感じた」と魅了された。スター選手の心得を伝授されたと話し、「勝利がプレゼントになった？そうかな」と、ミスターへの返礼星を喜んだ。

　白鵬はモンゴル野球協会の名誉会長を務めており、アジア大会に出場したモンゴル代表にバットやボールを贈るなど、野球普及にも尽力している。「今はオリンピック（競技）から外れているから、長嶋さんに盛り上げてほしい。モンゴル代表も応援してほしいね」と願いを込めた。

　通路に設けられた特別席で観戦した長嶋氏は、白鵬の取組では立ち上がって声援を送った。「やっぱり横綱はスピード感が違う。貫禄勝ちというよりも、相撲にならなかったな」と称賛。「生の大相撲観戦は面白かった。やっぱり迫力が違う。力士のぶつかる音、ほとばしる汗。館内の雰囲気は素晴らしかった」と、十分に堪能した様子だった。