解職請求(リコール)成立で前市長が失職したことに伴う鹿児島県阿久根市の出直し市長選は、16日投開票される。
リコール運動を進めた市民団体の元監事で養鶏業の新人・西平良将氏(37)と、3選を目指す前市長・竹原信一氏(51)は15日、雪が舞う中、商店街などを回って支持を呼びかけ、街を二分した選挙戦を締めくくった。
西平氏は市内全域に選挙カーを走らせた。街頭に立ち、「勝たなければ明日の阿久根はない。投票箱が閉まる瞬間まで気を抜かずに戦い抜く」と力を込めた。
午後7時から、スタッフら約50人と一緒に市中心部にある選挙事務所周辺を歩き、最後の訴え。「頑張れ」などの声が飛び交い、西平氏に抱きついて激励する女性も。西平氏は「必ず勝ちます」とこたえていた。
竹原氏も市内を回り、改革継続の必要性を強調。「厳しい状態にある人を皆で助けてあげる、悲しい人がいない社会にしましょうよ」などと語りかけた。
午後4時から、市中心部の商店街などを歩き、支持者らと笑顔で握手。息を切らして駆け寄るお年寄りや、「どうか頑張って」と涙ながらに訴える男性もおり、竹原氏の後ろをついて歩く市民の列ができた。