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ネットでストリップ中継、女児に卑猥なコメント…アクセス数稼ぎで過激化

産経新聞 1月16日(日)13時27分配信

ネットでストリップ中継、女児に卑猥なコメント…アクセス数稼ぎで過激化
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動画投稿サイトで中継を行う自称「小6」の女児。画面右側には、視聴者からの卑わいなコメントも並ぶ(画像を一部加工しています)(写真:産経新聞)
【衝撃事件の核心】

 昨年12月中旬、全裸で踊る女性の姿がインターネット上で“生中継”され、物議を醸した。リアルタイムで不特定多数に映像配信できる手軽さから人気を博す動画投稿サイトだが、中にはアクセス数を稼ぐために水着姿で登場したり、視聴者にあおられて“公開ストリップ”状態となったりするなど、過激化する投稿者も。10代とみられる女性もいるため、専門家は「児童ポルノの温床となる可能性もある」と警鐘を鳴らしている。(滝口亜希)

 ■局部を隠して、全裸でダンス

 「見える! 見える!」

 BGMに合わせて踊る女性。一糸まとわぬ姿で叫びながら、体を激しく左右に動かしている。

 話題となった動画が流されたのは、動画投稿サイト「ニコニコ動画」が提供する中継サービス「ニコニコ生放送」だ。女性は手に持ったポーチのようなもので下半身を隠し、胸には長く伸びた髪がかかった状態だったが、カメラに向けて尻を振りながら踊るシーンもあった。

 この女性はほかにも、水着での入浴シーンや、露出度の高い服装での路上ダンスなどを中継。これらの動画は、コピーや編集を加えたものがネット上に出回っており、現在、女性のコミュニティーへの参加人数は5万5000人を超える。

 動画投稿サイトでは、中継中に視聴者がコメントを書き込めることも特徴の一つ。サイトが人気を呼ぶ理由について、風俗ジャーナリストの村上行夫さんは「『かわいい』といったほめ言葉がもらえる上、アクセス数が出るから、自分の『順位』が分かりやすいため」と指摘。「視聴者を増やすために露出の多い服装をしたり、『胸を見せて』といった視聴者の要求に応えたりしてしまうことも多い」と、過激な行為に及ぶ投稿者の心理を分析する。

 中には、「自分の作った歌や踊りをより多くの人に見てもらうために、“視聴率狙い”で服を脱ぎながら歌う投稿者もいる」(村上さん)という。

 一方で、村上さんは「どうみても中学生ぐらいの女の子が下着姿になっていたり、友達同士でアクセス数を競い合ったりしている高校生もいる」と、低年齢化の可能性にも言及する。

 ■8歳?の投稿者も登場

 「ひy(卑わい)な話すか?」

 「どのぐらいでイクの?」

 「生理の周期ってどのぐらいなの?」

 今月中旬、「ニコニコ生放送」に「小6」を名乗って登場した女児の中継には、こんなコメントが並んだ。投稿者の反応を楽しむかのように、卑わいな単語をそのまま書き込んでいるケースもあった。

 サイトには、さらに低年齢とみられる投稿者も出現している。

 昨年7月には、8歳を自称する投稿者が動画投稿サイト上にコミュニティーを開設した。当初は「ネタ(冗談)」ともうわさされたが、その後行われた生放送には、実際に小学生ぐらいの女児がサングラス姿で登場。こちらは視聴者の質問に答えるだけで、過激な服装などはしていないが、視聴者からは「スク水(スクール水着)見せて」「ワキ見せて」「ブリッジして」などのコメントが寄せられた。女児のコミュニティーには現在、約3万人が登録している。

 村上さんは、「不況下で娯楽に飢えている人たちを中心に、タダで見ることのできる動画投稿サイトの需要は高い。誰でも簡単に中継できるだけに、今後、判断力の未熟な子供たちが、視聴者にあおられるままに過激な行為に走ってしまうケースも出てくるのでは」と懸念する。

 ■行為者よりも公開者に厳しい罰則

 では、こうした行為が犯罪に問われる可能性はあるのか。

 ネット犯罪に詳しい甲南大学法科大学院の園田寿教授(刑法)によると、ネット中継で全裸になったり局部や性行為を見せたりした場合、公然わいせつ罪にあたるほか、動画をコピーしてネットで公開する行為も、わいせつ図画の公然陳列に抵触する。

 裸になったのが18歳以下であれば、動画は児童ポルノにあたり、コピーしてネットで公開すれば、児童買春・ポルノ禁止法違反罪の提供目的製造に問われることになる。ただ、「視聴者があおって服を脱がせたとしても、コメントから身元を特定し、犯罪に問うのは難しい」(園田教授)という。

 また、公然わいせつの罰則が6月以下の懲役または30万円以下の罰金であるのに対し、わいせつ図画公然陳列は2年以下の懲役または250万円以下の罰金。児童ポルノの提供目的製造も3年以下の懲役または300万円以下の罰金と、行為者よりも動画公開者の方が重い罰則となっている。

 この理由は、刑法が施行された明治41(1908)年当時、ネットのように、わいせつ行為をリアルタイムで不特定多数に見せることのできる手段がほとんど存在しなかったことにある。「公然わいせつとして想定されていたのはストリップ劇場などで、わいせつ写真を道端にばらまくといった公然陳列の方が、善良な風俗を侵害する範囲が広いと考えられていたため」(園田教授)という。

 園田教授は「ネット中継など、新しいメディアが次々と登場しているのに対し、今の刑法は時代に追いついていない」と現行法の限界を指摘する。ただ、「そもそも公然わいせつやわいせつ図画は、見たくない人に無理やり見せるのが問題なのであり、ネット中継のように視聴者が自らアクセスして見ているものについては、罰する必要はないのではないか」とも話す。

 一方、18歳以下がネット中継で裸になるといった行為については、「児童への性的虐待にあたり、厳しく取り締まるべきだ」(園田教授)との見解だ。

 日々、無数の“新作”が登場する動画投稿サイト。一部の過激化に歯止めをかけるためにも、処罰の必要性の有無も含めて議論が求められている。

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最終更新:1月16日(日)22時43分

産経新聞

 

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