キトラ古墳:壁画はぎ取り作業終了

2010年11月19日 20時8分 更新:11月19日 20時37分

東壁の辰が描かれている可能性のある部分のはぎ取り作業=文化庁提供
東壁の辰が描かれている可能性のある部分のはぎ取り作業=文化庁提供

 文化庁は19日、奈良県明日香村のキトラ古墳(7世紀末~8世紀初め)の壁画で、十二支の絵のうち、辰(たつ)(東壁)と巳(み)(南壁)が描かれていると推定される部分を、しっくいごとはぎ取ったと発表した。これで04年8月から始まった四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)、天文図、十二支の壁画のはぎ取り作業はすべて終了した。

 辰は縦48センチ、横42センチ、巳は縦44センチ、横32センチの大きさではぎ取った。絵は肉眼や赤外線カメラで確認できず、近くエックス線撮影などで調べる。

 はぎ取られた壁画は保存処理が施され年1回、一部公開されている。カビが生じないよう石室には戻さず、16年度に近くに完成予定の施設での保存展示が決まっている。【高島博之】

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