石巻3人殺傷:裁判員裁判で初、少年に死刑求刑 仙台地検

2010年11月19日 16時28分 更新:11月20日 0時9分

事件発生当時、現場の民家を調べる捜査員=宮城県石巻市で2010年2月10日午後0時22分、本社ヘリから小林努撮影
事件発生当時、現場の民家を調べる捜査員=宮城県石巻市で2010年2月10日午後0時22分、本社ヘリから小林努撮影

 宮城県石巻市で2月に起きた3人殺傷事件の仙台地裁(鈴木信行裁判長)裁判員裁判で、殺人や未成年者略取罪などに問われた同市の元解体作業員の少年(19)に対し、仙台地検は19日、死刑を求刑した。裁判員裁判での死刑求刑は4例目で、少年に対しては初めて。判決は25日。

 男女各3人の裁判員は少年の更生も考慮しつつ、極刑か回避かを決める難しい判断を迫られることになった。

 これまでの公判で、検察側は「凶暴性が際立っており、もはや更生の可能性はない」と重い刑罰を求めていた。弁護側は「専門家によると矯正の可能性がある」と指摘し、少年院送致などの保護処分が相当で家裁への移送を主張している。15日の初公判で少年は3人殺傷の起訴内容をほぼ認めた。

 起訴状などによると、元交際相手の女性(18)に復縁を迫っていた少年は2月10日午前6時40分ごろ、石巻市清水町1の女性宅に牛刀を持って押し入り2階寝室で、女性の姉の南部美沙さん(当時20歳)と、女性の友人の大森実可子さん(同18歳)を刺殺▽居合わせた南部さんの友人男性(21)も刺して重傷を負わせ、女性を車に乗せ連れ去った▽同4~5日には鉄棒で全身を殴るなどして女性に重傷を負わせた--とされる。【須藤唯哉】

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