レアアース:通関「改善」…中国輸出停滞解消へ 経産省

2010年11月19日 11時52分

 経済産業省は19日、中国からのレアアース(希土類)輸出が滞っている問題についての緊急調査で、回答のあった27社中16社から「改善の兆し」を示す報告があったと発表した。

 調査は16~18日に実施。具体的な改善の兆候として、「取引先の中国企業から通関許可の見通しを伝えられた」「通関手続きについて、税関から具体的な指示があった」などの回答が寄せられた。

 また、「10月初旬に申請しながら、これまで認められずにいた船積みの許可が税関からおりた」との報告も2件あった。

 大畠章宏経産相は同日の閣議後会見で「来週にも、実際に荷動きが始まることを期待したい」とした上で、「日本への輸出は、通常の状況に改善されるのではないか」との見方を示した。沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件後の9月下旬から生じていたレアアースの輸出停滞が、解消に向かう可能性が高まった。

 レアアース問題を巡っては、アジア太平洋経済協力会議(APEC)で来日した中国国家発展改革委員会の張平主任(閣僚級)と大畠経産相が13日に会談し、張氏が「問題は近いうちに適切に解決する」と発言していた。【増田博樹】

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