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ドライバー版伊達直人、受験生遅刻救う

 ドライバー版「伊達直人」が受験生のピンチを救った。15日朝、岐阜県高山市の県道で乗用車が雪でスリップし、路線バスに衝突した。バスには、大学入試センター試験を受験する高校生3人が乗っており、あわや遅刻の危機という事態に。だが、現場を通りかかった男性が自身の車で3人を十数キロ離れた試験会場まで送り、無事試験開始に間に合った。男性の詳しい素性は不明だが、バス会社が電話でお礼をすると「間に合って良かった」などと話したという。

 高山署や濃飛バス(高山市)によると、事故が起きたのは15日午前7時20分ごろ。断続的に雪が降っていた高山市国府町宇津江の県道471号で、同市の団体職員(26)の乗用車が減速しようとブレーキをかけたところ、路面の圧雪でスリップし、対向車線を走っていた同社の路線バス(56人乗り中型)に衝突した。

 乗用車、バスともに車体前部を破損。けが人はいなかったが、バスには乗客4人がおり、うち3人(男子2人、女子1人)はこの日のセンター試験を受験する高校3年生だった。遅刻する恐れが出た。

 バスには男性運転手(49)のほか、運転手の男性指導員(56)が搭乗。指導員が、制服姿の3人がセンター試験受験生と気付いた。同路線で次に来るバスは約2時間20分後で、午前9時半の試験開始には間に合わない。代替バスを待っても時間がよめないため、指導員が県道を通りかかった車を止め、運転手の男性に、3人を試験会場の斐太高校(高山市)まで送ってもらうよう頼んだという。

 男性は快諾し、3人を自身の車に乗せ、約13キロ離れた同市中心部の同高まで雪道を走行し、午前7時58分ごろ到着。試験開始に間に合い、無事受験。同高では513人が受験予定だったが、遅刻者などは確認されていないという。

 男性の詳しい素性は、高山署も濃飛バスも分かっていない。ただ同社がその後、男性に電話し礼を伝えると「午前7時58分に到着しました。3人がセンター試験に間に合って良かった」と話していたという。外見は若く、30歳くらいに見えたようだ。バスにはもう1人、主婦が乗っていたが、指導員は別の乗用車にも頼み、この主婦もその乗用車の運転手が目的地まで送ったという。

 岐阜地方気象台によると15日午前6時における高山市中心部の気温はマイナス3・7度で、約10センチの積雪。高山署によると、現場の県道は幅約5メートルで、センターラインがない。路面は圧雪で滑りやすかったという。衝突したバスは、岐阜県飛騨市古川町の野口バス停を午前7時6分に出発。高山市中心部の終点高山濃飛バスセンターに同8時到着予定で走行していた。

 [2011年1月16日8時30分 紙面から]


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