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【プロ野球】

最後の30勝投手 皆川氏殿堂入り

2011年1月15日 紙面から

 “最後の30勝投手”に球界最高の栄誉が与えられた。南海黄金時代を支え、ナニワの街を大いに沸かせた皆川氏が野球殿堂入りを果たした。故人に代わって、真智子夫人が、殿堂入りの通知書を受け取った。

 「2月6日が七回忌になります。こうした賞を頂き、ありがたいと思います」。感謝の言葉を述べた真智子夫人の声は、涙で震えた。捕手として投球を受け続けた同期入団の野村克也氏には感謝の言葉を述べた。「生前の主人は、200勝できたのも野村(克也)さんのおかげと申しておりました」。東北人らしく寡黙だった本人も、天国で同じことを思っていることだろう。

 下手から繰り出す多彩な変化球で通算221勝を挙げた。細腕を支えたのは日本で最初に投げたといわれるカットボールだった。1968年のオープン戦で王貞治をどん詰まりの二飛に抑えたのが始まり。当時はスライダーの一種とされていたが、だれも経験したことがない球筋。張本勲、榎本喜八ら当時の左の強打者たちを翻弄(ほんろう)し続けた。

 山形県人としては初めての野球殿堂入り。これも大きな栄誉だ。「ちゃんと報告させていただきます」と真智子夫人。杉浦忠投手ばかりが注目された南海で“陰咲く花”と言われた皆川氏。これからは永遠に、その功績がたたえられる。 (川越亮太)

 

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