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[25430] 【習作】リリーさんの聖杯戦争【Fate×お・り・が・み】
Name: ドゥラえもん◆642761c9 ID:50a8ecd0
Date: 2011/01/14 15:43
処女作です。がんばって書いていこうと思うので生温かい目で見守って頂けると幸いです。
精神面は強い方ではないので感想はお手柔らかにお願いいたします。
もしかしたらいきなり止まるかもしれませんが、その時は「ああ、こいつには無理だったんだな」とお思いください。
では本編をどうぞ。












衛宮士郎は追い詰められていた。
咄嗟に逃げ込んだ土蔵の中に、蒼い死神が足を踏み入れる。

「悪いな、坊主。見られたからにゃ確実に死んでもらうしかねぇんだ」

冗談のつもりなどさらさらないのだろう、現に先ほど自分は確かにこの男に殺されたのだから。
自分は、ここで終わるのか。
十年前、養父に救われた命。
ついさっき、顔もわからない誰かに救われた命。
死ねない。死ねるわけがない。自分はまだ何も成していない。自分はまだ誰も救えていない。

「もしかしたら、お前が7人目だったのかもな」

そう呟き、紅い槍を構える男。そのとき、土蔵の床に刻まれていた術式が光を放った。

「これは―――召喚だと!? まさか本当に7人目だったか!?」

驚愕する男に向かって光の中から『何か』が飛びかかる。

「くっ!」

男は『何か』を槍で弾き、跳躍とは思いがたいスピードで土蔵の外へ後退する。
士郎は一連の流れを茫然と眺めていた。
光から出てきた『何か』は人の姿をしていた。背丈は自分と同じか、少し低いくらいだろうか。
それは少女だった。純白のドレスを纏い、その上に漆黒のマントを身に着けていた。だが、何よりも目を引くのはその双眸。
鮮血よりもなお紅いだろうその眼光は、ただ見つめられるだけでも威圧感を与えている。
少女は士郎の姿を認めると、二ヤリと口元を歪ませ言葉を発した。

「初めまして。貴方が私のご主人様(マスター)……で、いいのかな?」










そんな訳で我らが聖魔王陛下が参戦なさいました。
ええチートです。公式です。ステータスどぞ。


【CLASS】ファイター
【マスター】衛宮 士郎
【真名】名護屋河 鈴蘭
【性別】女性
【身長】163cm(という設定)
【体重】血で汚れていて読めない
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力B 耐久A+ 敏捷B+ 魔力A++ 幸運A 宝具EX
【クラス別スキル】
勇猛:B
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
また、格闘ダメージを向上させる効果もある。
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師では鈴蘭に傷をつけられない。
【固有スキル】
黄金律(偽):A
他人から金品を巻き上げる能力。
国家予算だろうが思いのまま。
カリスマ:EX
神々すら魅了する求心力。
ただしあくまで人間としての魅力であって女性としての魅力ではない。
本流:B
とある神を殺す為に受け継がれてきた浄化の業火。
正統後継者ではないため十全には使えないが、神性を持つものにとっては十分脅威的と言える。
【宝具】
『魔王の見えざる手(タキオン)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:5~99 最大捕捉:1000人
籠手型の宝具。手の甲の部分にはクーガーの形見であるエーテル結晶を追加武装として備えられている。
拳に魔力を籠め、強力無比な一撃を叩きこむ「拳打」。射線上の一切を粉砕する衝撃波を放つ。

『神殺す見えざる手(アぺイロン)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
『魔王の見えざる手(タキオン)』のエーテル結晶をオーバーロードさせ、自らの魔力へと変換。
光の速度を超越し、時間を遡り相手を撃ち抜く「魔法」の領域にある宝具。
フラガラックと同じく相討ちの運命を殺す。

対魔力と耐久高くね?という気もしますが鈴蘭が身につけている聖魔王の衣装には神殿教団が金にモノを言わせてこれでもかとばかりに魔導皮膜を張ってやがるのでこの数値で。
セイバーと呼ぶには得物がちっさ過ぎるんじゃないかなと思いイレギュラークラスになって頂きました。もともと鈴蘭のじゃないし。


鈴蘭はたぁくん狙いだと思ったんだけどなー
ああ、挑戦的な笑みを浮かべながら翔香さんと睨み合う鈴蘭が見たい



[25430] リリーさんの聖杯戦争 第一話
Name: ドゥラえもん◆642761c9 ID:50a8ecd0
Date: 2011/01/14 22:49
「マスター? 何のことだ?」

少女の言葉を理解出来なかった士郎は思わず聞き返す。
士郎の反応に少女は首を傾げながらも答える。

「何って……貴方、聖杯戦争の参加者でしょ? 知らないの?」

「聖杯戦争?」

またも不可解な単語が出てきた。
もう一度聞こうとしたところで、全身が凍り付いたようなプレッシャーを感じた。
発生源は目の前にいる少女だ。眼を細めて土蔵の入り口―――正確にはその先に居るであろう相手を睨む。

「……質問はあとでね。マスターはここに隠れてて」

視線を逸らさぬまま言い残し、土蔵の外へと駆ける。
士郎にしてみればそれは自殺行為と同義だった。自分から出て行ったとはいえ、あの男がまだ外にいるかもしれないのだ。最悪のイメージが脳裏によぎる。
止めなければ。アレは人間にどうこう出来るような存在ではないのだ。

「待っ……!」

立ち上がろうとして足が縺れる。男の殺気と少女の威圧で足が震えていた。

(そんなこと気にしてる場合か! 急がなきゃいけないんだ!)

震える体に喝を入れ、傍に転がっていた鉄材を杖代わりに立ち上がる。
こんなもので立ち向かえるはずがないとは思うが、無いよりはマシのはずだ。何としてもあの少女を守らなければ。
後を追うように自分も外へ出―――

「……え?」

ようとして入り口で止まった。予想外すぎる光景を目の当たりにしたからだ。
やはりまだ居た蒼い男。これは予想範囲内だった。
予想と違ったのは白黒の少女が件の危険人物と切り結んでいたことだ。
右手に装着されている籠手から透明なナイフ程度の刃が伸びており、男の槍を弾いていた。

「炎獄、舞えッ!!」

少女の左手から放たれる蒼炎。
炎は男を取り囲むように広がり、まるで喰らい尽くさんとばかりに膨れ上がり―――

「うおおっ!!」

すんでのところで跳躍し、炎から逃れる。
着地した男と少女は睨み合いの形で膠着した。

「……はっ!?」

思わず魅入ってしまっていた士郎は本来の目的を思い出す。

「おい、何やってるんだ!? 早く逃げないと!」

「隠れててって言ったのに……」

対峙したまま渋面を作って嘆息する少女。
その反応に士郎は激昂する。

「何言ってんだよ! アイツは本当にやばいんだぞ!」

殺されかかった士郎は本気で少女を逃がすべく声を荒げる。
が、そこで男が声をかけてきた。

「あー、取り込み中悪いんだが。ウチのマスターから帰還命令がきたんで、ここは分けってことにしねえか?」

少女がチラリと視線をこちらによこす。どうする? と。

「え……あー……。帰ってくれるんなら俺はいい、けど……」

「話がわかるねぇ。ところで嬢ちゃん、あんたはセイバー、でいいのか?」

「帰るんじゃなかったの? ……私はセイバーじゃなくてファイターだよ」

「ファイターだと? イレギュラーってやつか。通りで得物が違うわけだ」

令呪によって全てのサーヴァントと戦うように縛られている槍兵はいままでセイバーと戦っていないため、
少女こそがセイバーと思っていたのだがどうやら違うらしい。

「じゃあなお二人さん。次は本気で戦ろうぜ」

好戦的な笑みを浮かべ、男は飛ぶように跳躍し闇へと消えた。
命の危機を乗り越えた士郎は安堵のため息と共にその場でへたり込む。
だが。

「休むにはまだ早いみたいだよ、マスター」

「……衛宮君。貴方、魔術師だったのね」

見上げると、そこには紅い鎧の男を連れた遠坂凛が見たこともない形相でこちらを睨んでいた。





おまけ
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】長谷部 翔希
【性別】男性
【身長】高い
【体重】細マッチョ
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力A 耐久B 敏捷A 魔力A 幸運E- 宝具A
【クラス別スキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法を以ってしても、傷つけるのは難しい。
騎乗:A+
バイクを手足の如く操り、超人的な走りが可能。
生物に乗れるかは不明。
【固有スキル】
直感:B
常に自身にとって最適な展開を”感じ取る”能力。
視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。
無窮の武練:A
ひとつの時代で(純粋な人間に対して)無双を誇るまでに到達した武芸の手練。
心技体の完全な合一により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。
豪剣:―
とある神を殺す為に受け継がれてきた剣技。
しかし我流で剣を学んだため持っていない。
仮に持っていたならば、神性を持つ相手に対して天敵と言える程のアドバンテージを得る。
【宝具】
『黒の剣』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人
折れず、曲がらず、流されない鋼の信念を持つ者のみが振るうことを許された宝具。
かつて神の系譜である鬼に対して振るわれ、以後翔希の愛剣となる。
防御不能の斬撃を放ち、翔希の耐久をワンランクアップさせる。
【解説】
神殺し四家の一つ豪剣の長谷部家に生まれ、類稀な剣才を誇る。
眉目秀麗、成績優秀、神殿協会の勇者として選別され歴代最強の呼び声も高い。
こう書くとどこの完璧超人だと言いたくなるが、作中においては基本名有りの敵キャラに負けまくる。スライムに負けたこともある。
実力は確かに人類トップクラスなのだがパーティメンバーが公式チートばかりのため影が薄い。ぶっちゃけ下から数えた方が早い。
マスラヲではパートナーのエリーゼに出番を喰われまくり、レイセンでは恋人を同僚に寝盗られ、ミスマルカに至っては名前すら残っておらず、更には最後の砦であった二代目聖魔王の称号さえもヒデオに奪われた。


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