広島市が招致検討を進めている20年夏季五輪(ヒロシマ五輪)に反対する市民らでつくる「広島オリンピックはいらない市民ネット」は14日、秋葉忠利市長に対し、招致断念を求める申し入れ書を提出した。世話人代表の葉佐井博巳・広島大名誉教授(79)ら3人が、阪谷幸春・秘書課長に手渡した。
内容は、任期中の五輪招致断念の表明▽担当職員を生活向上のための部署に振り分ける▽今年度の経費をこれ以上使わない▽来年度予算に関連経費を組み込まない--としている。今月25日までの回答を求めている。
同団体は公開の席で回答を説明することも要望。もう一人の世話人代表、田村和之・広島自治体問題研究所理事長(68)は「記者会見をしてもいいし、市長が我々に説明する場を公開にする形式でもいい」と提案した。
秋葉市長は五輪招致検討は「任期中は最大限努力し、次の市長に引き継ぐ」と表明している。【寺岡俊】
毎日新聞 2011年1月15日 地方版